心を置いてきてしまうこと。空を飛ぶことで失うもの。森の旅850日目。
今年の森の旅は、飛行機での旅が多い。
いつもはキャンピングカーでの旅生活をしている筆者ですが、今年は飛行機を使ってのコンサート依頼をいただくことが増えてきました。
今回は、成田空港からジェットスターさんで大分空港まで行ったり、JALさんで羽田空港から高知龍馬空港まで行ったり。
僕が人生で初めて飛行機の乗ったのは最近で、ほんの4年前くらいだったかな。
人が空を飛ぶって、改めてすごいですね。
初めて乗った時は、離陸時のあのグイーっと空にすごい力で押し上げられる感じにびっくりして
「わー!!」と声を上げていたら、隣に座ってる知人の子どもに「静かに」と注意されたり…。
そんな飛行機も、今年はだいぶ慣れたように思います。
羽田空港って、待合室にこんな風にコンセントが付いてるんだ!!
旅人にはめっちゃありがたい仕様です。
海の上を飛ぶと、小さく船が航行しているのが見えます。
ほんと、人が空を飛ぶってすごいことですね。
海の水が高い空に昇っただけで、こんな風に綺麗な形に変わる。
その上を、僕らが飛んでいる。
空にあるすべてのものが不思議で仕方ない。
雲の切れ間に、きらきら輝く川と、人の営みの街並みが小さく見えて
まるで自分が死んで魂になって
高いところに浮かんでいて
下の世界と自分はもう切り離されてしまったみたい。
ふと、そんな気分になりました。
ちなみに、飛行機の座席で憧れること!
よく映画であるように、客室乗務員の人に
「シャンパンいかがですか?」とか、言われてみたい。
でも、さすがに国内線くらいではそんなシチュエーションはない。
なので、代わりにコーヒーとマフィンを注文してみました!!
セットで500円!意外と安い!
と思ったけど、コーヒーはインスタントコーヒーだし、マフィンはコンビニに売ってるより小さいものだった…(ジェットスターさん)
それでも「雲の上で食べてるんだ」と思うだけで何だか美味しく思えました!
「心を置いてきてしまって」
別にアラスカに行く訳じゃないけど、旅っぽく星野道夫さんの本を置いてみる。
飛行機に乗ると、違和感を感じる。
歩くと何十日もかかる距離を、たった一時間半で来てしまう
空港に降り立った時の違和感。
あれ、何だろうな、気持ち悪いな。
本当は自分の手と足で行ける範囲が、人間にはちょうどいい時間と距離のはずなのに
文明を使っていろんなものをすっ飛ばしてきてしまった。
すっ飛ばしたものは、どこに行くんだろう?
もしも広義的な「エネルギー保存の法則」のようなものがあるのなら
本来時間をかけなければならなかったことを、文明を使ってズルをした分
きっと遠く遠く、地球のシステムを巡り巡って、僕らの生活に影響しているような気がします。
それが、現代に置ける心の病であったり、体の変調であったり、いろんなところに出てきているのかもしれない。
そんなことを考えるようになったのはなんでだろう?と思っていて、ちょうど飛行機の中で星野道夫さんの本を開いたら
あ、このエピソードだ。
ある時登山隊が、南米の原住民の人たちを荷物運びに雇って、山道を急いで進んでいた。
でもある程度進むと、原住民の人たちは座って動かなくなる。
理由を聞いてみると、こう言う。
「私たちはここまで速く歩き過ぎてしまい
心を置き去りにして来てしまった」
「心がこの場所に追いつくまで、私たちはしばらくここで待っているのです」
この言葉、現代人の僕たちにとって、とてもとても大切な一節じゃないかと思うんです。
さあまた、キャンピングカー生活に戻ります!
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