絵本の力、歌の力で種を学ぶ!レポート「絵本の世界に飛び込もう~親子でひらくセンスオブワンダー」@大分県九重町
火山のカルデラが作る美しい草原と森で「種のこと」を学ぶコンサート!!
大分県玖珠郡九重町で10/13(土)~14(日)に行われた「絵本の世界に飛び込もう~親子でひらくセンスオブワンダー」のレポート記事です。
このイベント、今年大分県開催となった「第33回国民文化祭・おおいた2018」の中で行われたもので
森のシンガーソングライターとしては、僕がもっとも好きな、阿蘇のカルデラ風景「九重」を担当させていただいたこと、本当に嬉しく思います。
今回は「絵本の世界に飛び込もう」というテーマで
「絵本読み聞かせとネイチャーゲーム」を、シェアリングネイチャー協会所属の伊東さんご夫妻が
「フィールドの自然解説」を九重ふるさと自然学校代表の川野さんが
そして「音楽とメイン進行」を森のシンガーソングライターが担当させていただきました。
今回は「種」をテーマにした絵本の世界に、親子を導きます。
伊東ともこさんが読み聞かせているのは「わたしたちのたねまき」。
この絵本は種たちが、どんな風に遠くに運ばれていくのか、その為にどんな形をしているのか、丁寧に説明してくれています。
風、動物、衣服、太陽、いろんなものを使って種たちは旅を始めます。
そんな種を、実際に探しにいきます。
自然解説は、九重ふるさと自然学校の川野さん。
標高の高い、この火山地形に生える植物たちは、僕には見慣れないものも多いけど、さすが川野さん、実にたくさんの種たちを丁寧に丁寧に紹介してくださいました。
「木や草は音楽が大好きなんだよ」
ペットボトルの中に小石や小枝、ドングリを入れてカラカラを鳴らす。
そういう自然物の音を、木や草は楽しそうに聴いてくれる。
みんなで作ったペットボトルマラカスで、種達を応援する音楽を聴かせます。
川野さんが種の解説をしてくれる度に、その種に「無事に旅立てますように」と思いを込めて楽器を鳴らしてあげるのです。
そんな風に楽器を鳴らしながら、この美しい草原を歩いていきます。
子ども達の中には、このフィールドにいつも通って来ている子もいて
「これは何のドングリ?」と質問すると
「これはミズナラかカシワのどっちかだよね」
と答えてくれてびっくり!
ミズナラとカシワのドングリを知ってる人、大人だって少ない。
そんなドングリの親の木である、大きなカシワの木の下でネイチャーゲームです。
伊東博光さんによる進行で、今回は「ごちそうはどこだ」を行いました。
二つのチームに分かれる。
二つの木のまわりを指定して
相手のチームの木のまわりにドングリを隠す。
自分のチームの木のまわりで、相手チームが隠したドングリをどれだけ探せるか
というゲーム。
いろんな場所にドングリを隠します。
そして相手チームの隠したドングリを探す!みんな目を皿にして探しています。
これは、ドングリの木がどんな風に種を運んでいるかを実感するゲームで
ネズミやリスなどがドングリを貯食の為に埋めるのだけど、どこに埋めたか忘れてしまうことで
ドングリの木は種を運ぶ~種を埋めてもらうところまで、動物を利用している!
という驚きの方法を、学ぶゲームなのです。
このゲームは、東京でのごろんコンサート「レポート 親子で遊ぼう!どんぐりコロコロ探検隊!~東村山中央公園」でも、何度か行いましたが
ほんと人間が埋めてもこんなに忘れて見つからないドングリがある。
ネズミやリスもかなり忘れてしまうみたい。
それを樹木側が分かっていて、種子散布に利用しているというのはほんとにすごい。
お昼を挟んで午後からは、いよいよ森に寝転ぶ「ごろんコンサート」です!
今度は種の気持ちになって、森の中に寝転がってみます。
なんと、自然学校さんが寝袋をたくさん用意してくださったので、寝袋にくるまって、森の中にみんなで寝転ぶという、めっちゃ面白いシチュエーションに!
みんなで、種の気持ちになって演奏を聴いていただきました。
もし自分が森に落ちた一粒の種だったら
どんな気持ちでそこにいる?
そんな想像をしながら寝転んで見た景色はどんなだったでしょうか。
大人も子どもも、まるで根っこが生えたようにずっとそこに寝転んでいましたよ。
最後は、今日学んだ種たちを、親子で花器に生けてみます!
それぞれ自慢の作品ができあがりました!
生けることは、花や種たちをじっくりと見つめる作業になる。
この種たちがどんな形をして、どんな風に旅をするのか、みんな想像しながら綺麗に生けてくれましたよ。
※ 野草を生けるプログラムは、東京都青梅市「花あそび~花寿庵」さんの「ウォーキングフラワーセラピー」の方法を使わせていただいています。
自然学校の川野さんからこんな感想をいただきました。
「普段は種の話って、子ども達はあまり興味を持ってくれないのに、今日は、こんなのあったよ、これも種だよねと、自分から見つけて来てくれた」
絵本や歌の、物事の興味を引き出す力って、すごいですよね。
それを、森の中で使うともっとすごい。
企画、運営をいただいた、セブンイレブン記念財団九重ふるさと自然学校の皆様
この記事の写真撮影や、お手伝いをいただいた九重町役場の関係者の皆様
ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました!
また森でお会いしましょう!!
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都市生活の中、忙しく働いている皆さんの為に
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・ まるで深い森の中で、生の演奏を聴いているようにレコーディングしています。
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