地球の道のある森へ「丹後海と星の見える丘公園」京都府宮津市
さて、京都府宮津市で興味深い公園にいって参りました。ご紹介しましょう!
広い敷地の中で、広大な保全林を残しながら、ビジターセンター、宿泊施設、広場、ツリーハウス、天文台、探索トレイルなど、あらゆる施設の揃っている面白い公園です。
何でもできそう。
そして、使いやすそう。
楽しそう。
一体どんな公園なんだろう?ということで、与謝野町地域おこし協力隊の江種氏からの紹介を受けて、ちょっと見学に行って来ました!
ここはビジターセンターのような役割も兼ねたところかな。
「地球デザインスクール」
こちらでプログラムを担当している徳本英明さんに、今回特別にフィールドをご案内いただきました!
この公園、歩けば歩くほど「これはなんだろう?」というものが目に入ってきます。
こちらの獅子脅しは、公園に関わってくださっている方々の手作り。
これは「命の塔」と言うものだそうです。
山から伐ってきた枝葉などを、そのまま捨てるのではなくこうして塔のように積み重ねて発酵させることで、たくさんの生き物が住める場所になる。
「子どもの森」の広場。
人口のビオトープがあり、トノサマガエルが跳ねて行きました。アカハライモリなどもいるそうです。
珍しいのはこちらの昆虫。見えるかな。
小さくてうまく撮れませんでしたが、ハッチョウトンボです。
京都府登録天然記念物、準絶滅危惧種です。
昔はたくさんあったこのような休耕田。ちょうど良い水量の残る湿原にしか生息が難しいそうです。
人の生活により、目まぐるしく変わる日本の自然環境は、こんな小さくて美しい虫を生存の危機に追いやっている。
こちらも、公園に関わる方が作ったと言うアースバックハウス。
ここまで見た間にも、一体どんなすごい人が関わっているのかと思うものがたくさん!
極め付けはこちら。
森の中に突然現れる線路。
なんと、こちらも公園に関わっている方の
手作り。
線路も、この木製の機関車も。
今は、機関車や線路を修理できる人がいないとのことで、機関車を動かすことはできないようですが、この線路を歩いて森の奥まで行ける。
本当にいったいどんな人たちが関わってきた公園なんだろう。
小高い丘の上に、展望台となる魚付ハウス。
ここからは、若狭湾の絶景と、海の間際まで迫っている森の姿を見ることができる。
「魚つき保安林」という言葉を聞いたことがありますか?
昔から、漁業者の間には、海岸近くの森林が魚を寄せるという伝承があり、そのため海岸林や離れ小島の森林を守って来た歴史がある。そのような森林を魚つき林という。現在、そのような名目で魚つき保安林という名のもとに保護を受けている区域もある。
森の生態系では、樹木や草木は、消費者の餌となる他、葉を落とし、また自身が枯れて分解者を通じて養分となり、ふたたび生産者のもとへ戻ってゆくが、その養分の一部は川を下って海に至り、海において海草・海藻の栄養分となる。海では陸に比べて無機塩類などの供給が制限され、陸上からの流入は貴重な存在である。海草・海藻は魚に食べられて植物性蛋白質となる。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%9A%E3%81%A4%E3%81%8D%E6%9E%97)
つまり、海の魚たちにとっても、豊かな森があることが不可欠だということ。
この「海と星の見える丘公園」のもっともすごいと思うのはここ。
森と海を同時に見渡せる。
これほど森と海の関係について説明しやすい場所はない。
最後に、またすごい人が関わっていた。
ここには「地球の道」がある。
これはあの、富良野塾の倉本聰さんが考案した環境教育プログラム「自然塾」のアクティビティの一つ。
全部で「森の教室」「裸足の道」「石の地球」「地球の道」の4つからなる。
これは、東京の立川にある昭和記念公園にもありましたね、自然のこと、地球のこと、そして惑星のことを、五感で学べるプログラム。
僕は立川の昭和記念公園で職員の方に教えて貰ったけど、まさか京都まで来てまた出会うとは。
立川にも、この京都にも、毎年富良野自然塾のインストラクターの方が来て、本場の演技指導をしてくださるという徹底ぶり。
わたしたち人間が置かれている文明社会を見つめ直し、限りある地球でどう生きるのか、環境問題の根っこを単なる自然体験ではなく、感動とともに伝える新しい環境教育プログラムです。
丹後の大自然をフィールドとして五感を通じて環境について考えることを目的としています。
また、このプログラムは脚本家の倉本聰氏監修の「C・C・C富良野自然塾」をモデルとしています。
(http://www.eco-future-park.jp/modules/outdoor/index.php?content_id=1)
少しだけ、「京都自然塾」のプログラムを体験をさせてもらいました。
例えば「森の教室」での息を止めるプログラム。
息を止めてこそ、分かることがある。
そして、息を止めた後だからこそ分かることがある。
僕たちの吸っている空気が、いったいどこから来てどこへ行くのか。
周りにある森をどんな関係があるのか。
これはもう、プログラムを受けてみないと分からない。
いろんなプログラムを僕自身も考案して来たけど、倉本聰さんの脚本の上手さ、そして徳本さんの実践の上手さに脱帽でした。
そしていよいよ地球の道へ。
地球の歴史46億年の時を、460mの距離に置き換えて作った道。インストラクターの解説を聴きながら歩くことで、現在に至る地球の壮大なドラマを体験することができます。
(http://www.eco-future-park.jp/uploads/photos0/93.pdf)
これ、ほんとにすごいんですよ。
46億年が460mになっているということは、1mが1000万年ということ。
一歩進む度に1000万年が過ぎ、地球がどんどん変わっていくダイナミックさを、徳本さんの解説と共に味わう。
しかもここですごいのは、森の大地と遥かな海が見える場所であること。
ダイナミックな風景を実際に眺めながらプログラムを受けられる場所は、滅多にないのではなかろうか。
徳本さん、ご案内をありがとうございました!
その後、もちろん徳本さんにも僕の「ごろんコンサート」を体験していただきましたよ。
一本のコブシの木の下に寝転んで、気持ちよさそうに森と同調していただきました。
この「丹後海と星の見える丘公園」
で「ごろんコンサート」ができる日も近いかもしれません。
もし実現したら、一緒に楽しみましょう!
なんたってこんなに面白い公園、なかなかないですから。
さて、次回のオススメイベントはこちら。
あなたと森の付き合い方を教える自然体験ライブ!
【愛知】6/24(土)寝ころびながら森の不思議を知る うたたねコンサート@長久手市
6月は岐阜県、長野県、愛知県で「団体様向けゴロンコンサート」や「個人向けプログラム」を受け付けております。
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証の音楽はこちらから聞いてみてください。「パイオニアソング」
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【森のシンガーソングライター証(あかし)プロフィール】
森の中で、歌を聴こう。
「森と歌を繋ぐ専門家」として、日本全国の森で、森の歌ライブを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、森の生き方から学ぶ人の暮らし方、生き方を学ぶ「ごろんコンサート」が好評。
クラウドファンディング「【日本初】森と音楽の専門家の大挑戦プロジェクト!失われる森を守るためキャンピングカー生活で全国をまわる!」を達成率132%で達成し、手に入れたキャンピングカー「ココニクル号」で、定住しない生活をしながら、現在日本全国の旅をしています。
本名 山田証。福井県出身。東京都多摩市本拠。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。
2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。ミュージシャンとしては初の二度の受賞を達成する。
国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。
森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)