限られた時間の中で最高の演奏を。森のフィールドレコーディング1日目。福井県大野市。

この森の姿はすごかった!

今日は、六呂師高原ノーム自然環境教育事務所さんの「ハックルベリーの森」での、森のフィールドレコーディング1日目。

一年でもっとも森が心地良くなる季節、5月。
そのGWの最中、前日は気持ちよいくらい晴れて、明日も晴れの様子です。

なのに今日だけ、雨模様。
雨の高原。
でもなんて美しい高原。

そもそも北陸地方は、1年のうち70%が雨か曇りになると言われる多雨地方。

例えば東京で降水確率50%だったら「まあ晴れるだろう」と思うかもしれないけど

福井で降水確率50%だったら「まあ雨だよね」という判断をします。

だから福井県の森で収録と決まった時に、もっとも雨の可能性の少ない季節を選んだつもりでした。
それでも

ピンポイントで今日だけ雨が降るのだから、さすが北陸!

と言わざるを得ない。

天気予報では大野市は朝6時から15時まで弱い雨。

だから体作りも15時以降に向けて行っています。

これまでレコーディングの訓練をしていく内に、1日の中の声のコンディションが分かってきた。

早朝からどれだけ頑張って声を出す準備をしたとしても、最高の声が出る14時以降がもっとも演奏したい時間

音が録れるかどうかは、どれだけ早くこの雨が止んでくれるかにかかってる。

いつも通り、柔軟体操から野口体操、発声練習と進めていく。

森のフィールドレコーディングが決まった時、僕がそれ用に訓練をリニューアルしたのは

どんなプロセスで体を準備していくと、どんな声が出るのか。
1日のうちでどの時間帯にどんな声が出るのか。

を分かるようにする為でした。

訓練はいつも行っていることだし、特別に何かを加えたりはしないけど
自分の体のことをちゃんと知っていくのは大事ですね。

その為には、毎日同じ時間から訓練を始めて、この時間にはこういう声が出る、というように喉に1日のリズムを慣れさせるということが必要なのでした。

だって

弾き語りで1発録りをする。

時間も限られた中で、最高の演奏をする。

しかも6曲を1日で録らなければならない。

回数を重ねていけば声は疲れてくる。

ということは、1曲を2回もしくは3回。
その回数の間に満足のいくものを出さないといけない。

どのくらい喉を休ませたらいいのか、どんな風に体をリセットできるか。
もちろん、演奏も間違えないように体に覚えこませる。

そんな風にして、これまで準備してきたのに…

肝心のレコーディングは、その時の森の状態に左右されるという…。

ハックルベリーの森。


雨の日の森と、乾いた時の森、夕暮れの森と早朝の森では、録れる音も変わってくる。

この森に馴染むような演奏を録りたい!一発勝負!

さて、現在まだ雨が降り続いています。
雨は続く。

天気予報だと弱い雨と書いてあったけど、思ったよりだいぶ強い雨。

強い雨であることは、実は希望がある。

そもそも雲の容量には限りがあるはずで、天気予報では明日は晴れ。

つまり、今強く雨が降れば降るほど、雨が上がる時間も早くなるということ。

今回、森のレコーディングを引き受けて、東京からやってきてくださったエンジニアの大澤さんご夫妻。
大澤さんご夫妻。
現在、数々の海外アーティストや、日本のメジャーアーティストのライブツアーを手掛ける。
なんと全盛期のチャゲアスの海外ツアーも担当したほどのサウンドエンジニア。

そんなお忙しい大澤さんが、合間を縫って福井まで来てくださったのに…。

写真撮影で来てくださったSさんも、食事担当で来てくださったMさんも、根気良く待っていてくださる。

僕はずっとココニクル号の中で練習をして待つ。

そして14時。

ようやく雨の上がる気配を見せた。

次回「霧と林内雨。なんという森の姿。森のフィールドレコーディング1日目。福井県大野市。」に続く!

証の音楽はこちらから聞いてみてください。「パイオニアソング」

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