夏休み!海に行く時、サンゴの為に家族でできる7つのこと!
いよいよ夏休み!!
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
日本全国の森をキャンピングカー生活で旅を続ける、森のシンガーソングライター証です。
暑くなってくると、家族でも友達とでも必ず行きたくなる!海!!
筆者もすぐにでも海に飛び込みたくて仕方ありません。
でもせっかく行くなら、海に貢献したいし、海の生き物が喜ぶ方法も知りたい!
この記事では、海の人気者「サンゴ」の為に、僕達が気軽にできること書いてみました。
人は、誰かのためにいろんなことができる。
でも、人間以外の生き物のために、何かをするのって難しい?
この記事の目次(クリックで移動できます)
・サンゴってどんな生き物?
・海洋汚染って、どんな風に深刻なの?
・サンゴの為に簡単にできる7つのこと
・サンゴってどんな生き物?
「サンゴ」ってこんな生き物!
サンゴ(珊瑚)は、刺胞動物門に属する動物のうち、固い骨格を発達させるものである。宝石になるものや、サンゴ礁を形成するものなどがある。(参照①)
サンゴって、まさかの動物!!(…筆者は海藻か何かの仲間かなと思ってました)
サンゴについて分かりやすくまとめているサイト
(★5分で分かるサンゴ講座「サンゴについてもっと知りたい」参照③)
から筆者が、抜粋してみました。
(このサイト見てもらった方が早いんだけどね)
(抜粋)サンゴは、クラゲやイソギンチャクの仲間に分類される刺胞(しほう)動物の一種。
ポリプと呼ばれる個体が分裂して群体をつくる特徴があり、
ひとつの群体には数百~数万の個体(クローン)が集まっています。(参照③)
つまり、無数の小さな動物が集まってこの形を作っている!!
(抜粋)造礁サンゴは、石灰質の石の骨格を自らの下につくる特徴を持っています。
つまり造礁サンゴは、自らつくり出した石の周りを覆うように住み着いている状態です。
この石は、造礁サンゴの成長と共に大きくなり、テーブル状、枝状、キャベツ状など、環境に応じた形体となり、長い年月をかけサンゴ礁といわれる立派な地形をつくります。(参照③)
これが僕らがイメージするあのサンゴ礁なんですねー!
自分の住む「家の土台を自らの体から生み出してる」感じなのかな。
サンゴって何食べて生きてるの?
僕が、(植物を学んでいる)森林インストラクターとして疑問だったのは
サンゴって光合成するよね。なのに動物??
ということ。
実は光合成をしているのはサンゴではなく、表面にくっついて共生する「褐虫藻」という生き物でした(こっちは藻類)。
サンゴがいろんな色をしているのは、実は褐虫藻の色なんだって。
こんな仕組みで、栄養を摂っているそうです。
無数の動物(ポリプ)が集まって、でっかいサンゴに!
↓
一つ一つのちっさいポリプには
↓
更にちっさい褐虫藻が住んでいて、太陽の光で光合成をしながら生きる。
↓
そのちっさい褐虫藻が、ポリプに栄養を送っている。
二つの生き物が共生してサンゴになってる!
こんな仕組みだったんだ!
(サンゴを観る時に「そういう仕組みなんだねー」と思いながら見てみてください)
(抜粋)サンゴの二酸化炭素吸収率は、1㎡あたり4.3kg/年といわれ、陸上の植物よりも多くの働きをします。(参照③)
サンゴ礁は全海洋のたった0.2%を占めているに過ぎませんが、海洋生物の種数の1/4~1/3がサンゴ礁に生息すると言われるほど生物多様性の豊かな海域です。(参照②)
なんと地上の植物よりも、CO2を吸収するとは…
そう、実は全地球のCO2を最も吸収しているのは、陸地の森よりも、海の方が多いんです!
これはいろんな海のプランクトンを始め、サンゴ達が頑張ってくれているから。
そして、サンゴはたくさんの生き物の家になっています。
つまり…サンゴがなくなると、海洋生物の1/3が、住処を失う…?
僕が調べてすごいな!と思ったサンゴの役割がこれ。
サンゴがサンゴ礁を形成するのは、陸地からちょうど良い距離の海の中。
サンゴは、海水温とかいろんな条件で「ここがいいよね」というところにサンゴ礁を形成する訳なんです。
ちょっと遠いところとか近いところではサンゴは気に入らないないらしく、だいたい決まった距離のところにサンゴ礁を形成する。
そこが、防波堤としてちょうど良い距離になっている!
そう、サンゴはただ「ここが生きやすい」という場所を選んでるだけなのに
そこにあるだけで、波を砕いて陸地の浸食を止めるという役割にもなってるんです。
魚たちが住みやすい場所を作る→人が魚を捕り易い。
波が高すぎないように調整する→人の住む陸地が確保される。
サンゴの生活スタイルは、人間の生活スタイルにすごく貢献してる。
そんなサンゴですが、今大変なことになっています。
(抜粋)サンゴは、水温の上昇や紫外線の強弱により生存できなくなるほど繊細な生き物です。
サンゴに一番大きな影響を与えているのは私たち人間です。(参照③)
そうなんです。まさに人間の活動により、世界中でどんどん減っているというサンゴです…
・海洋汚染って、どんな風に深刻なの?
例えばこの画像は、海洋汚染の代表格「赤潮」。
「赤潮」って、何だっけ。
僕も、学校で習ったことがあるような…くらいにしか覚えていないですよね。
これが、本当に深刻な問題になっていて、まさに僕達の生活のすぐそばから始まっている。
赤潮(あかしお)は、プランクトンの異常増殖により海や川、運河、湖沼等が変色する現象である。(参照④)
赤潮は、いろんな栄養が海に流れ込みすぎて、海の小さな生き物(プランクトンとか)が「わーいご飯だ!」と喜んでしまい、増えすぎている状態。これは「富栄養化」と言われています。
プランクトンも増えるなら、プランクトンを食べる生き物も増えて万々歳じゃないか、と思うけどそうじゃない。
世の中のことは全てそうだけど、ある一方のことが増えすぎると、どこかで誰かが困っている。
自然界は本当はちょうどいいバランスでいろんな生き物が生きられる環境を作っている。
そう、この海の富栄養化によって、サンゴが激減している!
プランクトンが増えすぎて、日光が海の底まで届かなくなる。
↓
サンゴの褐虫藻が光合成ができなくなる。
↓
栄養を作れず死んでしまう。
と言ったことが起きています。
そして、サンゴの白化現象!
これは死んでしまったサンゴのカケラ。
色が付いているのは褐虫藻の方なので、サンゴ自体は白いんですね。
白化現象とは、サンゴの周りの環境が、赤潮とか海水温上昇とかで悪化すると、サンゴがストレスを感じて褐虫藻を放出してしまうそうです。
その結果、白いサンゴが出来上がる。
もちろんこのままだとサンゴも栄養を獲得できないので、死んでしまう。
サンゴがいなくなるとどうなるのか?
海洋生物の1/3が住処を失う、漁業に影響が?
天然の防波堤がなくなり、高波で陸地が削られる?
このサンゴがどんどん減っていく原因が、人間の生活なのです。
原因① 生活排水
上の写真は、僕の住む近所の多摩川です。
こういう光景を、皆さんも近所の川で見たことありますよね。
これも富栄養化で、緑色の藻が増えているんですよね。
この状態で海に流れ込んで行く!
もちろん都市では下水処理場が頑張ってくれているけど、僕たちが流す全ての排水は処理できない。
この川を見るだけで、どれだけ処理できないくらいの排水があるのか分かりますよね…。
原因② 農薬や肥料
僕たちは野菜をたくさん作る為に、たくさんの農薬や肥料を使います。
それは自然のままに生えてくる作物では、人の必要とする量には足りないので
大量生産の為に、とにかく過剰に栄養を与えて、作物を大きく収穫量を増やしているのです。
そのおかげで、毎日僕らの食卓には美味しい野菜が届くのですが…
自然界ではありえない量の農薬や肥料を何十年も投入していることになる。
当然、成分が雨で流れて、川から海へ流れて行きますよね。
世界中の海に赤潮を起こす大きな原因の一つと言われています。
そして化学肥料を使うことは、僕達の健康にも影響しています。
海にそそぐ有害な化学物質は、食物連鎖をとおして濃縮されながら、生物の体内に蓄積されていきます。
ですから生態系のピラミッドのいちばん上にいるものほど、つまり人間ほど、高濃度の有害物質を取りこむことになるのです。(参照⑤)
そう、つまり海洋汚染は結果的に、魚を食べる人間に、もっとも濃縮された汚染が回ってくるのです。
原因③ 赤土
これは沖縄の人達が頭を抱えている問題で、たぶん似たようなことが沖縄以外の場所でも起きているのではないかと思います。
土が海に過剰に流れ出している。
そう、もしその陸地の森が太古から人が手を付けない自然のままであれば、たくさんの草木の根っこが土を支えているのですが
人が住む為に切り開いた土地
農地にする為に切り開いた土地
からは、少しずつ土が流れて行きます。
少しくらいなら良かったかもしれない。
でもたくさんの人間の営みを守るために、すごい広さの森を伐り開いてきた訳です。
★(参照)なぜ土砂崩れが起きやすいのか?主婦だからできる森の為の5つのこと。
そこから流れ出した土の(特に赤土)が、やはり海中を濁らせて、太陽の光を遮り、サンゴを弱らせているそうです。
いかがだったでしょうか。
けっこう長く書いてきましたが…これらは海洋汚染のほんの一部です。
こんな風に書くと「もう人間なんていない方がいいんじゃないか…」と思ってしまうくらいですが…
人間は「考え、行動する」ことができる生き物です!
・サンゴの為に簡単にできる7つのこと
僕達が今からできることは何だろう?
これから書くことは、自然環境を元に戻すにはほんのちょっとの効果しかないけど
大勢がいるから、大量に自然を壊してしまった人間社会なら
大勢がいるから、ほんのちょっとのことでも、実はすごい効果になる!!
まずは海に行く前にできること3つからどうぞ!
1.ご飯を残さない。汁やソースも最後まで。
生活排水にもっとも貢献できるのは、食品ロスを無くすことです。
「作りすぎない」「作ったものはすべて食べきる」ということができたら、生活排水の量はものすごく減るんです。
昔の人の言葉「お米の一粒にも神様が宿る」には
「もったいない」「作ってくれた人に感謝する」以外に「海を守る」という効果もあったんですね。
2.自然由来の石鹸を使う。
生活排水を綺麗にするのに、みんなが自然由来の石鹸を使うとものすごい効果です。
多くの人が、コンビニやスーパーで簡単に手に入る洗剤や石鹸を使ってしまいがちですが
筆者はキャンピングカーで旅をしながら暮らしているのですが、ある自然食品店で購入した自然由来成分の石鹸を使っています。
食器洗い、洗濯、お風呂すべてでこれ1個で済んでいます!!
ちなみに筆者がお世話になっている山梨県の自然食品の店「有機村」では、インターネット販売もしていますね。
便利ですのでぜひ、ここで自然由来の石鹸を注文してみては?
★自然食品 有機村
3.無農薬の野菜を買う。
野菜などを買う時に、無農薬のもの、有機栽培のものを選ぶとGOOD!ですが
筆者としては、できれば自然栽培、自然農法の作物を買ってほしいと思っています。
どうして大量生産が必要かというと、消費者のニーズがあるからです。
つまり、僕たちが「これが食べたい」というニーズによって「生産者が何を作るか」が変わってくるということ!
実は、海の富栄養化の原因の一つに「窒素」があります。
これは、作物を大きくするのに欠かせないもの。
有機栽培は、動物由来の有機肥料を大量に投入するので、窒素が多い。
作物はぐんぐん大きくなりますが、海へ流れる窒素の量も多くなるようです。(参照⑥)
一方「自然栽培」「自然農法」は、なるべく肥料に頼らず「微生物の力で育てる」ことに重きを置いているようです。自然界に負担をかけすぎない農法なんですね。
でも、自然栽培や自然農法の作物がほしい!と思っても、なかなか買えないのが現状です。
「今日はこの作物が採れた」という感じで、決まった作物が決まった量採れるという訳ではないので、そもそも流通には乗せられないことが多い。
「その時に応じてあるものを買う」というのも自然との付き合い方ですよね。
一番良いのは「自然農の畑を手伝いに行く、体験しに行く」ことです。
自然農法も学べて、作物も手に入る。
一緒に「自然栽培」「自然農法」をさせてくれる団体をご紹介!
(ぜひ参加してみてください!)
★江ど間のまんま農さん(神奈川県)
★合同会社つむぎてさん(愛知県)
★FROGS~NPO法人自然史データバンクアニマnetさん(栃木県)
★まほろば農場加賀三水園さん(石川県)
※ 他にも自然農を手伝える!自然農作物を買える!情報があったらぜひ、教えてください。
※ この項目は、有機栽培、自然栽培、自然農法を行っている人からはいろんなご意見があると思います。一つの意見として書いていますのでご容赦ください。
そしてここからが、海に行く時にできること3つ!
4.サンゴに優しい日焼け止めを使う。
実は、サンゴをもっとも苦しめているのが、海水浴に行く皆さんが使う日焼け止めなのです。
ハワイではついに、こんな法律までできました。
★ハワイの日焼け止め規制法が成立、サンゴ礁に有害な成分を禁止
とにかく海には、オイル系のものは持っていかない(流さない)というのが常識になっています。
じゃあどれを使ったらいいの?という方のために「サンゴに優しい日焼け止め」をご紹介しますね。
(下記サイトより抜粋)「サンゴに優しい日焼け止め」とは、サンゴに有害な成分を含まない日焼け止めクリームです。
開発のきっかけは2015年の夏。
代表の呉屋由希乃が座間味島のビーチで市販の日焼け止めクリームを塗っていたところ、ダイバーから「そのクリームを塗って海に入るとサンゴが死んでしまう」と指摘されたことでした。
そこから研究を始め、サンゴの白化現象の一因となるオキシベンゾンやメトキシケイヒ酸エチルヘキシルを含まず、紫外線をブロックする酸化亜鉛を主成分に、ヒマワリ種子油やサフラワー油など保湿効果のある自然由来の成分を配合した「サンゴに優しい日焼け止め」が完成しました。
こちらのサイトから購入できます!!
★サンゴに優しい日焼け止め
5.サンゴやクマノミなど貴重な生き物を持って帰らない。
人間の営みで著しくサンゴが減少している石垣島などでは、たくさんの観光客により、サンゴが折られたり、踏まれたり、持って帰られたりすることも、サンゴが弱っていく原因になっています。
一度壊れてしまった生態系を元に戻すのは、容易なことではありません。
長い時間をかけても、どれだけ労力を費やしても、戻すことができないものばかりです。
サンゴに限らず、海の生き物はその海に欠かせない生き物です。
傷つけたり、持って帰るのはやめましょう。
6.遊びに行く海もサンゴの海へとつながってることを思う。
皆さんが行く海水浴場には、サンゴなんていないかもしれない。
でも、その海はサンゴのいる海と繋がってる。
泳ぐ時に、自分の肌に触れた海が「遠くのサンゴたちと繋がってるんだなあ」と想像しながら泳いでみて下さい。
それだけで、海はもっと魅力的に親密になる。
泳ぐときに「自分も海の一員」になったような気分になる+゚。*(*´∀`*)*。゚+ 。
7.「7つのこと」を一緒に行く人にも共有する。
最後に、皆さんにお願いしたいことは「広めること」です。
ほんのちょっとのことでも、大勢の人がするならすごい効果になる!!
一緒に海に行く人や家族や友人に、この7つのことを教えてあげてください。
そして、この記事をシェアしてくださると嬉しく思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
(参照① https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B4)
(参照② https://www.aeon.info/ef/midoripress/jp/faq/faq_01.html)
(参照③ http://www.churaumishinkokai.com/knowledge/index.html)
(参照④ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E6%BD%AE)
(参照⑤ https://www.kaijipr.or.jp/mamejiten/shizen/shizen_18.html)
(参照⑥ http://lokahi-plus.com/organic/shizensaibai/)
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