命をいただくということ。アニマnet いきもの調査隊、アユつかみ編。
僕たちが他の生き物を殺して食べるという意味を。
栃木県栃木市のアニマnetさんで、8/20(土)に行われた「いきもの調査隊」のアユのつかみ取り体験をレポートします。
人間が生きてきた歴史、ならぬ、自然がたどってきた自然史を後世に残す、アニマnetさんでは、月に一度「いきもの調査隊」が行われます。
「いきもの調査隊」は一見普通の虫採りみたいですが、子ども達が、コウチュウ、ハムシ、チョウからガまで、あらゆる生き物を捕まえて、スケッチしてデータを残し、それを大学などにデータとして送るという
立派な研究+子どもには遊びと学び
でも今回は特別イベントで、アユのつかみ取りが行われました。
前回、僕たち+1匹が苦労して築いた石積みの生簀に、アユを放つ。
わあ、すごい!泳いでる!
と喜ぶのもつかの間。
あっという間に約10匹が生簀を超えて逃亡。
アユって、飛ぶんですね。
そもそも流れに逆らって上流に上ってくる訳ですから、ちょっとした石垣を超えるくらい訳ないみたい…。
大人、大慌てです!
アユの生態、動きを学ばせていただきました。
気を取り直して、さあつかみ取りだ!
先生!掴めません!
と思っているのは僕だけで、子ども達でも上手い子は何匹も捕まえています。
これはコツがある。
(そろそろアユが逃げつかれた頃)僕にも1匹捕まえることができました…。
さあ、お楽しみはここからです。
今回アユ焼きで助っ人に来てくださったのは、同じ栃木県で「星ふる学校 くまの木」で自然体験を教える香野さん。
この日は大粒の雨が降ったりやんだり。
そんな中、香野さんは頑張ってアユを仕上げてくださいました!
こういうアルミをかぶせて熱を逃がさないように焼きます。
こんなに美味しそうに焼けました!
さて、このプログラムでは基本的に、自分の食べるアユは自分で串を刺します。
これは、生きたまま刺すということです。
生き物の命を、ダイレクトに断つ瞬間。
僕も少し緊張して、串を刺させていただきました。
大人でも子どもでも、自分の食べるアユは、自分で息の根を止める。
そうして食べたアユはどうだったでしょうか。
命を、自分の力にすること。
僕は、とても美味しく感じました。
香野さん、ご馳走様でした。
宇都宮大学のアユの研究をしている学生さん。
いろんな質問に丁寧に答えてくださいました。
またある時は、アニマnetさんの畑の手伝いもさせていただきました。
立派に実ったピーマンに負けて枝が折れないよう、杭を立てる。
カボチャの植え付け。
ダークホースというすごい名前のカボチャ。
大丈夫かな。予期せぬことが起こらないかな。
こうしてガシャンコと穴を空け
苗を入れて水をたっぷりあげる。
これは炎天下の中で暑かった!
ご飯を食べる時の
「命をいただきます」
というセリフは、どこの自然体験でもよく聞かれることだけど、本当にその意味を感じている子どもは何人いるだろう?
こうして汗を流して育てた野菜。
自分で息の根を止めたアユ。
僕たちが「ものを食べる」ということの前には、本当はいつもこういう「体験」があるものではないでしょうか。
少なくとも昔の人たちはそういう実感を大事にし
耕すことと、生と死と食べ物は1セットで、誰の上にもあった。
そんなことを改めて体験させていただいた、アニマnetさんの日常でした。
アニマnetの皆さん、ありがとうございました!
オマケ。
「今日のいきもの調査隊は、逃げたアユを捕まえること」
と、上流に乗り出すスタッフと子ども達。
たぶんここより上流には昇れないはず…、と溜まりを捜索するも
雨がひどくて増水に濁り水。
「これは無理だー」
胸まで泳いで帰ってきましたとさ。
証の音楽はこちらから聞いてみてください。「パイオニアソング」
森の生き方を知ると、あなたの生き方が変わる。9月は北陸で、10月は九州で、森の歌会のご依頼を受け付けております。1本の木があれば、深い自然を歌と共に感じられます。自然体験団体、森のようちえん、子育て支援、福祉施設様など、体験内容や料金も応相談!
【下記のフォームよりお問い合わせください】
http://akashi.uzura.info/mailform/
【森のシンガーソングライター証(あかし)プロフィール】
森の中で、歌を聴こう。
「森と歌を繋ぐ専門家」として、日本全国の森で、森の歌ライブを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、森の生き方から学ぶ人の生き方を説く「森の歌会」が好評。
クラウドファンディング「【日本初】森と音楽の専門家の大挑戦プロジェクト!失われる森を守るためキャンピングカー生活で全国をまわる!」を達成率132%で達成し、手に入れたキャンピングカー「ココニクル号」で、定住しない生活をしながら、現在日本全国の旅をしています。
本名 山田証。福井県出身。東京都多摩市本拠。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。
2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。ミュージシャンとしては初の二度の受賞を達成する。
国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。
森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)