今日の樹木vol.3「ケヤキ」樹齢1000年、江戸時代から生きる御神木。
天然記念物、根古屋神社の大ケヤキ。
ケヤキは、もっとも日本人に愛された木と言えます。
多少の環境の良し悪しをものともせず、都市でも山林でも、条件さえ揃えばすくすく育ち
「逆箒型」と言われる見事な樹形を見せます。
「逆箒型」とは、箒をさかさまに立てたような形という意味です。
なので、ケヤキは遠くからでも、樹形ですぐに判断できることが多いです。
春になると、その逆さに立てた箒の先に、淡い色の新葉が芽吹きます。
まるで大きな箒で空を履いて、空の塵を付けたみたいになるのです。
画像がないので、こちらをクリックしてご覧ください。
さて、今回訪れたのは、山梨県北杜市にある「根古屋神社の大ケヤキ」です。
なんと樹齢1000年と言われる、神社の御神木です。
根古屋神社の境内の舞台を両側から見守るように生える、二本のケヤキです。
それぞれ「田木(たぎ)」「畑木(はたぎ)」と呼ばれ、江戸時代から、この両木の芽吹きにより、田んぼや畑の豊凶を占ったと言います。
その時代から、今自分の目の前に、同じ木があること自体が、超寿命を誇る樹木の驚異です。
田木。
巨大な体は半分は自重を支えきれず、たくさんの支えが付いています。
それでも、毎年芽吹き、その体の中にたくさんの命を住まわせるのです。
このたくさんのコブに、たくさんの時代が詰まっています。
まるで顔のように見えますね。
畑木。
岩のようになった樹皮の片隅に、アシナガバチの古い巣を発見しました。
こういう命をいくつも支えて、1000年の時を生きる。
さて、この「根古屋神社」でも面白いことに気付いたので、ご紹介しましょう。
この日はすごい雨で、綺麗な光が境内に勢いよく落ちてきます。
能舞台?の裏から、すごい存在感で佇む、田木の迫力。
一緒に行ってくださった野生動物研究の岩下さんが見つけてくれました。
建物の壁に、不思議な痕が。
これは動物が登った痕のようです。ハクビシンかもしれません。
屋根裏に登るのに、いつもここから登っているのでしょうか。
さて、大雨にみ関わらず、あまりの迫力にいつまでも見ていたくなるような、そんな存在感を放つ、大ケヤキでした。
いかがだったでしょうか。
「ケヤキ」基本情報。
ニレ科。
落葉広葉樹。
雄花、雌花と分かれて咲くも、目立たない。風媒花。
日本での生育は本州、四国、九州。台湾や中国にも生える。
街路樹、公園などで好んで植えられている樹木。
日本各地に1500年を超える樹齢のものもいくつかあるようです。
名前の語源は「けやけき木」(目立つ木)という意味のようです。
種子を遠くに飛ばす為に、何と枝葉ごと強風に任せて飛ばすという説あり。
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森の中で、歌を聴こう。
「森と歌を繋ぐ専門家」として、日本全国の森で、森の歌ライブを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、森の生き方から学ぶ人の生き方を説く「森の歌会」が好評。
クラウドファンディング「【日本初】森と音楽の専門家の大挑戦プロジェクト!失われる森を守るためキャンピングカー生活で全国をまわる!」を達成率132%で達成し、手に入れたキャンピングカー「ココニクル号」で、定住しない生活をしながら、現在日本全国の旅をしています。
本名 山田証。福井県出身。東京都多摩市本拠。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。
2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。ミュージシャンとしては初の二度の受賞を達成する。
国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。
森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)