水の神様に会いに行く、雨を感じるコンサート。レポ「忘れられた御神木と歌を聴く@中津市山国」

この森に、この御神木に、人が集えるよう森カフェを作りたい!
大分県中津市の山国のとある牧場の奥深く、ひっそりと佇む御神木「白うなぎさん」に願うのは、今回イベントを主催いただいた愛光みそらさん。
「白うなぎさん」って何?
と中津市のいろんな人に聞いても、もうみんな知らないんだそう。
こうして忘れ去れてしまう御神木が、日本にはいくつあるんだろう?
人と関わり、人と自然を繋ぐシンボルだった御神木が一本忘れられていく度に
人と自然との関わりがそれだけ遠くなっていくのかもしれない。
だから、この「白うなぎさん」をテーマにしたごろんコンサートを依頼された時は、何としてもやりたい、と思いました。
なのに、この日は雨。
しかもけっこう強い雨の降る嵐の日。
だからたくさんの人はこの場には来られなかったけど、せっかくなので森のシンガーソングライターは「雨を楽しむコンサート」をすることにしました。
ココニクル号、牧場に到着。
この牧場はみそらさんが幼い頃から過ごしていた場所。
まるでハイジのように、この場所から野山を駆け回って育ったんだとか。
だから、この場所とみそらさんの結びつきは強い。
そう、こんな風に一人の女の子が小さい頃から自然に触れ合っていたおかげで、一つの森が忘れ去られずに残った。
そうして、この場所に人が集まる新たなエネルギーが生まれる。
森と人がまた結びついて新たなことが起こるエネルギーが。
僕が、全国の森で大人も子どもも交えてごろんコンサートを行っているのも、まさにその為。
「昔、この木の下に寝転がって歌を聴いたことがあるんだ」
そう思い出して、またこの森と結びついてもらう為。
牧場の一角の、おが屑置き場のお部屋をお借りして、今日の参加者が集まりました。
こんなに雨なのに、この場所に来たのだからこそ、この森に選ばれたメンバーなのかもしれない。
雨を眺めながら歌を聴いたり、雨が森の中でどうやって循環して、海に還っていくのかをお話させていただきました。
少し雨が弱まったのを見計らって、今度は近くのスギ林の中に移動してみます。
ふっかふかの土を足に感じながら、みんな声を上げる。
そう、この土があるから、森に水が貯えられる。
杉林の中で、思い思いに寝転がって歌を聴いてみます。
雨粒が落ちてくるのを、下から眺めながら。
森の中に雨が降る。
その中で寝転がって歌を聴く。
寝転ぶと、自分が人ではなく、森の一部になったような気持ちになる。
この場所なら雨があまり当たらないな。
ここにはこんな風に雨が落ちてくるんだ。
あ、少し雨が弱くなった。
そんな風にいろんな雨の姿を、森の目線で感じてみると
今までとはちょっと違った、雨の心地よさを感じることができます。
そうして、森への感性を研ぎ澄ませてから、いよいよ御神木「白うなぎさん」の元へ。
ほらこの頃には少し、太陽の光も見えてきた。
まだ雨は降っているけど、そもそも「白うなぎさん」は、水の神様。
はるか昔にこの辺りが干ばつに瀕した時に、どこからか水を運んできたという伝説がある。
だから、考えてみたら白うなぎさんの前で、雨が降っているのは正しい。
雨の共に、この森を感じるコンサートは、白うなぎさんの前ではとても正しいような気がしました。
この場所では、僕がいつも神社の境内で奉納させていただくオリジナル曲「ビオトープ」と
先日、僕の主催したイベント
レポート「特別な森に行こう。あなただけのプレゼントソングを作る、癒しの歌トレッキング@由布市ソババッケ」
の中でみそらさんが、この御神木の為に作り上げた歌「光さんさん」を奉納させていただきました。
「光さんさん」はこんな歌!
歌の間、参加者の皆さんはもう森とのコンタクト方法が分かっているかのように、御神木の周りのいろんなところに寝転がって、歌を聴いてくださいました。
今回のイベントは、たくさんの人が来れるものではなかった。
それまでたくさん晴れていた大分県が、なぜかこの日だけ強い雨。
雨なのに来たかった人だけがここに来て
最後に御神木の周りで歌を聴けたのは数人。
まさに「白うなぎさん」が、ここまで来られる人を選んだような
そんな不思議な雨の森の時間でした。
自然に埋もれそうになっていた「白うなぎさん」。
人が来やすいように整備していただいても良かったのだけど
この自然のままの姿を感じてもらうことから始めたかった。
それはとても美しい姿をしていましたよ。
この場所から、少しずつ始まる森カフェ。
御神木と共に、どんな場所になっていくんでしょうか。
森のシンガーソングライターも、この場所に関わりながら一緒に作り上げて行きたいと思います。
主催いただいた、愛光みそらさん、山国の皆さん、素敵なお写真を撮っていただいた井之上さん、どうもありがとうございました!!
※ この記事の一部の写真たちは「押出しフォトグラファー」井之上淳子さんの作品!!
素敵な書を書かれる愛光みそらさんと、フォトグラファーの井之上淳子さんが今、コアやまくにで個展を開催中!
5/13には魅力的なイベントを行うようですよ!
近辺の皆様は、ぜひ!!
次回のごろんコンサートはこちら!
【東京】5/10(木)森の旅コンサート~旅をする意識と森で暮らす人々@稲城市green world cafe
【東京】5/13(日)お茶と野草を味わう宇津木の森のコンサート(八王子市)FoE Japan
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【森のシンガーソングライター証(あかし)プロフィール】
森の中で歌を聴くと、分かることがある。
「歌う自然ガイド」として、日本全国の森でコンサートを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、寝転びながら森を学ぶ「ごろんコンサート」は、これまで全国で100回以上の開催、1300名以上の方にご参加いただきました。
クラウドファンディング「【日本初】森と音楽の専門家の大挑戦プロジェクト!失われる森を守るためキャンピングカー生活で全国をまわる!」を達成率132%で達成し、手に入れたキャンピングカー「ココニクル号」で、定住しない生活をしながら、現在日本全国の旅をしています。
森の中で感性のアンテナを開く方法や
知識を想像力に変える方法
定住しない生き方から学べる意識の変化など
自然解説や音楽によって、毎日の生活に役立つの森から得られる知識などを広めています。
本名 山田証。福井県出身。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。
2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。
国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。
森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)