福井市民必見!奥が深いぞ足羽山「自然史博物館へ」@福井県福井市

ココニクル号と自然史博物館。

小さい頃から足羽山で遊んできたはずなのに、足羽山のことちゃんと知らないな、と思い、今日は

足羽山自然史博物館に行ってきました!

しかもなんと館長である吉澤先生自ら、ご案内をいただきました。

この吉澤先生のガイドは、目から鱗の名ガイド。
実際、博物館の中と、外を少し一緒に歩いただけなのに、ものすごく面白かった!

福井では恐竜がブームで、とんでもないお金をかけて古代のことばかりPRしているけど、足羽山自然史博物館のように、もっと身近にある自然のこと、僕たちの暮らしとの関わりのことを、面白く掘り下げてくれた方が、どんなに役に立つかと思いました。

そのくらい、この自然史博物館、とにかく展示のアイデアや着目が素晴らしい。
歴代の学芸員さんによる尽力の賜物です。

この記事ではちょっとだけご紹介しますが、ぜひご自分で足を運んでみてください。

足羽山のすべてが分かる?自然史博物館のすごい展示!

まずこちらが上空から見た足羽山。
足羽山のジオラマ。
特徴としては、福井平野に展開する都市の中に、孤島のように取り残されていること。
平野部分ははるか昔に地盤が下に沈んだ為、海だったのです。
足羽山を構成する岩石と同じものは、平野部分の数十mまで掘り進まないと出てきません。

その海が、やがて海水面の下降により、川や湿地になり、足羽川や日野川が運んできた土砂により埋め尽くされ、現在の平野になっています。

つまり、福井市の平野部分は、柔らかい土砂や土で出来ており、岩盤は遥か下にしかないので、平野は地震などが起きた時に地盤が崩れやすいということになります。

足羽山の平野の断面図。

さて、そんな足羽山の岩盤は「笏谷石」が産出されることで有名です。
今はもう全ての坑道が封鎖されてしまいましたが、僕が子どもの頃も、足羽山近辺には至るところに謎の洞窟が口を開けていて、何度探検しに中に入ろうと思ったかしれません。

「笏谷石」とは

青緑色の美しさ。
柔らかく加工しやすい。

ことと、足羽川の水運で運ぶことができた。

ことから、中世から、石垣や城下町の建設、身の回りのものなどに加工されたそうです。

足羽山自然史博物館のすぐそばに立っている「継体天皇」の石像も、「笏谷石」で出来ています。
継体天皇像。

この美しい青みが特徴です。
継体天皇像2

「継体天皇」は、前述したように、川の土砂で構成されて、湿原だった福井平野が、農耕にも居住にも適さなかったところを、足羽川、九頭竜川、日野川を作ることで、現在のような人の住める土地へと干拓したとされる功労者だったようです。

このようなことが、この石碑に書いてあるんですが、漢文でほとんど読めません。
(吉澤先生は読んでました…)
継体天皇石碑。

この石碑は、明治時代に笏谷石の石工たちによって作られたそうで、つまり本当は漢文でなくても良かったはずなのに、ロマンの意味を込めて漢文で石碑を作ったのではないかと思いました。

ほんと、古代の遊び心というかお洒落というか。

ちなみにあの福井地震の時には継体天皇の胸から上が落ちてしまったようで、背中を見ると、その接ぎ跡が確認できます。
継体天皇接ぎ跡
そんな古代のロマンや災害の歴史も詰まった石像。

こういうことって、吉澤先生に案内されなければ分からなかったです。

さて、足羽山は前述したように、周りを平野に囲まれた陸の孤島。
つまり脈々と広がる奥山からは分断された山なのです。

じゃあ、いったいどんな動物がいるんだろう?

これだけ人も訪れているし、街の真ん中だから、あまり動物がいないんじゃないかと思ったら

足羽山の動物達は、山から街を通り抜けて、河川敷へ移動したりするというのだから驚きです。多種多様な動物が住んでいます。

剥製の展示。

なんと、タヌキ、アナグマ、イタチ、ハクビシン、ノウサギもいる。
(子どもの頃から足羽山近辺に住んでいたのに、これらを一回も見たことがなかった)

もっと福井の山奥でしかいないと思っていたモリアオガエルも、自然史博物館の目の前の池で産卵するというのだから驚きです。

鳥類も、ヤマガラ、シジュウカラ、キビタキ、アトリなどのオーソドックスなものから、アカゲラ、アオゲラ、ノスリ、サシバなど。

市内の真ん中の小山とは思えないオールスター振りです。。。

それほど面積が広いわけではないのに…。

剥製が並んでいるところに、なぜか姿見があって「なぜ?」と思ったら「ヒト」と書かれていて大爆笑。
ヒト科ヒト属ヒト

そんな動物たちの暮らしも、ジオラマで分かりやすく紹介。

ジオラマ。

福井の「村里の自然」「山の自然」「川の自然」と分かりやすく分けて、そこに生活する動植物が分かりやすくイメージできるジオラマ。

村里の自然ジオラマ。

「村里の自然」「山の自然」「川の自然」それぞれに、そこに住む虫や魚、「絶滅してしまった生き物」などが分かりやすく展示されている。
昆虫の種類も。

面白いのはこれ「町の自然」
町の自然。
庭先にある植物や排水溝にいるネズミも展示。

なんと台所の実物大模型とそこに住む虫(ゴキブリとかクモの種類)も展示。
町の自然。
ここまでやるとはさすが「自然史」博物館です…w

さらに驚愕の展示はこちら。

足羽山で見つかったタヌキの死骸をその場に放置して、固定カメラで記録し続けたもの。

どんな動物がそれを食べに来て、どんな虫たちが現れるのか、みっちり動画で公開しています。
(けっこうグロイです)

タヌキの死骸のその後2

腐敗したガスで死骸が風船のように膨らむ。
タヌキの死骸のその後3

全身にものすごい数のウジがわく。
タヌキの死骸のその後4

カラスやハクビシンが骨まで持っていく。
タヌキの死骸のその後5

ちゃんと、展示でカラフルにまとめてくれています。
タヌキの死骸のその後1

通常、こういう動画は、子どもが来るところであれば、展示するかどうか…。
この博物館でも相当議論になったそうです。

でも結果的にこんなに丁寧に展示されていて、この動画は貴重な資料として他の博物館からも借りに来るほど。

僕としてはこの展示には拍手ものです。

足羽山と言えば、花見のメッカということで、ちゃんとソメイヨシノやヤマザクラのあれこれも分かりやすいです。
ソメイヨシノあれこれ。
花見に来たついでにサクラのこともきっちり学べます。

サクラの「実がならない?」ことを分かりやすく解説。
サクラの遺伝について。

僕も不思議に思ってたサクラの葉の虫の食べ方についても詳しく!
桜の葉っぱについて。
まさか虫害ではなかったとは…。

カラスの吐き出したペリットの中身を詳しく解説。
ペリット。
ペリットとは、消化できなくて残ったものを口から吐き出す塊で、何を食べたかの判別ができます。

面白い展示はここにも!

海辺の植物の展示だなーと思ってボタンを押したら、砂浜の一部がサンダーバードの基地のようにウィーンと上がって、下の根っこが見えるようになった。
海辺の植物の根っこ。

「地味すぎる」

のに、お金がかかっている!
僕はこういうの大好きです!

どんなビジターセンターにも図鑑は置いてあるけど、下記のこちらは置いていない。

引き出しを開けると無数にある植物の押し花標本!
実物標本。
図鑑だと判別が分かりにくいのです。こういう実物があると一発でこれだと分かる。
でも自分で押し花コレクションをするには、植物の数が膨大過ぎる。

この博物館に来ると、気になった植物の実物が、かなりの量で引き出しに入っている。嬉しい!!
押し花標本。

まだまだ語り尽くせないのですが、とにかくこの博物館の展示のアイデアが面白い。

学芸員の皆さんが長い時間をかけて、植物や動物、キノコなどそれぞれの分野で足羽山を研究されたもの、それを遊び心まんてんに展示してある。

まさか近所の足羽山の博物館がこんなにレベルが高いとは…。

もう一度書きますが

「自然史博物館」の方が、地域に密着した(しかもロマンにあふれた)展示ばかりで、観光の為の恐竜博物館より面白かった!

福井県の行政の皆さん、どうですか?

こういう施設、もっといろんな地域に出来たらいいのに。

吉澤先生、足羽山自然史博物館の皆様、どうもありがとうございました!

さて、次回のオススメイベントはこちら。

あなたと森の付き合い方を教える自然体験ライブ!

【東京】1/28(土)「あなただけの箒を作る。ススキの箒で森の歌会」@東京都府中市

ススキ箒1

証の音楽はこちらから聞いてみてください。「パイオニアソング」

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【森のシンガーソングライター証(あかし)プロフィール】

森の中で、歌を聴こう。

「森と歌を繋ぐ専門家」として、日本全国の森で、森の歌ライブを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、森の生き方から学ぶ人の暮らし方、生き方を学ぶ「森の歌会」が好評。

クラウドファンディング「【日本初】森と音楽の専門家の大挑戦プロジェクト!失われる森を守るためキャンピングカー生活で全国をまわる!」を達成率132%で達成し、手に入れたキャンピングカー「ココニクル号」で、定住しない生活をしながら、現在日本全国の旅をしています。

本名 山田証。福井県出身。東京都多摩市本拠。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。

2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。ミュージシャンとしては初の二度の受賞を達成する。

国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。

森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)

森の歌会 vol.19 あの山に登ろう

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