ワラーチ作ってみたよ!森林の専門家が教えるワラーチ森歩き。

完成!

ワラーチを作ってみました!

いろんなところで噂になっているワラーチ

メキシコ北西部、コッパ―キャニオンと呼ばれる山奥で暮らす先住民族ララムリ(タラウマラ族)が履いているサンダルです。

検索すれば、みんながワラーチについてアップしているので、細かい情報は省きますね。

「ワラーチを作ってみたいけど、実際履いてみるとどうなの?」

そんな風に思っている人に、筆者がワラーチを作って履いてみた感覚、実用性について書いてみますね。

ワークショップ。

今回は、奥多摩にある白丸湖で行われたイベント「ワラーチを作ってカヤック&sup体験、湖の上でごろんコンサート」の中で、ワラーチ講師であり、整体師、バランス調整師でもある山下隆宏さんに教わって作りました。

やっぱりこういうものは「身体」のことをよく知っている整体師さんと一緒に作ると安心ですよね。

この記事の目次(クリックすると移動できます)

・ワラーチはこうやって作ったよ。
・ワラーチを履いて、これはすごい!と思ったこと。
・森の中でワラーチを使う時のコツ&注意点。

材料。

・ワラーチはこうやって作ったよ。

材料はコチラ!

ビブラムソール(東急ハンズ)
真田紐(東急ハンズ)
方眼紙(文房具屋)
皮用ポンチ(ベルトなどに穴を開ける工具、ダイソー)

1.方眼紙で足型を取る。
方眼紙で足型。
自分の足に合わせて、なんとなく輪郭を方眼紙に書きます。
これは足よりちょっとくらい大きくても良いかも。
足型が大きい分には後から自分で切り取れるけど、小さかったら直しようがないもんね。

ちなみに僕は、右足分の足型を取って、それを裏返して左足分の型にしました。
足の形が右左でそんなに違わなければ、これで十分かと。

2.足型通りにビブラムソールを切り取る。
足型2
これはもうハサミでザクザクと切っちゃいました。
足型3
基本的には、自分の足がすっかり収まっていればいいのかなと。
(使いにくければ、後から余分を切る)

3.ビブラムソールの、親指と中指の間の付け根に紐を通す穴を開ける(ポンチ5mmを使用)。
穴あけ1
いわゆるサンダルとか下駄とかの、鼻緒の中心を通す部分のことですね。

4.側面に紐を通す穴を片側2箇所、両側で4箇所開ける(ポンチ3mm)。
穴あけ2
ここの穴をどの部分に合わせるかは、諸説あるようです。今回はくるぶしの前を中心にして紐が通る幅で穴を開けました。
今使ってる感じでは、ぴったりの場所のように思います。

5.片側ずつ、2箇所の穴をカッターで繋げる。
穴あけ4
これはいわゆる、真田紐が通るくらいの幅にします。

6.中心の鼻緒を結びます。
鼻緒1
足の裏側に八の字結びの結び目が来るように結びます。
結び目は足の裏になるのでゴツゴツして最初は気になりますが、履いている内に結び目が潰れて気にならなくなります。

7.紐を通して自分の足のサイズにぴったりになるようにします。
紐を通す。
1~6まではなんとなくこれを読むだけでできそうですが、この紐の通し方だけは、なかなか難しい。
というかみんなここが一番知りたいんだと思うけど、ワークショップで講師と一緒に「自分の足に合わせて結ぶ感覚」を掴むのが一番かもしれません。

8.完成!!
完成!

履いた直後は、あまりのフィット感や足裏の感覚の気持ちよさに

思わず走り出したくなるほど

ですが山下先生が言うには

「普段はしない足の使い方をするので、最初は履き過ぎない方がいい」
「1日15分くらいから徐々に慣らして行った方がいい」

ということでした。

ちなみに、言うことを聞かない僕は嬉しくて毎日履き続けて…

ふくらはぎが筋肉痛になりました。

なるほど、普段の靴だとこの筋肉を使ってないんだなと分かります。
筋肉痛だからすぐに治りましたよ。

僕の足に起こったのことはこのくらいで、後は普通に毎日履き続けています。
トレランの人みたいに長距離を走ったりしないからか、問題なく履いていますよ。

でも皆さんは無理をしないで、自分の足の状態と相談しながら、様子を見て馴らしてくださいね。

・ワラーチを履いて、これはすごい!と思ったこと。

足首や膝が痛くない。

僕の足首、数か月前に捻挫して以来、なかなか痛みが取れなかったのですが

ワラーチで歩くと、まったく痛くない!

それどころか、走っても痛くない。

ワラーチを履くと「足の指を開いて、足先にも重心をかける」ような歩き方になります。
なるほど、この歩き方だと、筋肉や関節の使い方まで靴の時とは違うということですね。

足の指を開くだけで、足首や膝に負担がかかりにくい。

それにしてもまさか、トレッキングしても、アスファルトを走っても足首が痛くないとは…

ちなみにまた靴に戻ると、足首がすぐに痛み始めました…。

足先があまり冷えない。

この記事を書いてる時は冬なんですが、靴を履くとまた足首が痛くなるので、僕は寒くても「日中は裸足にワラーチ」というスタイルになりました。

足の指を使ってるから、足先の血行が良くなるのかな。

足先を出していてもあまり寒さを感じない!

昔の人が、寒くてもワラジで過ごせた理由が分かりました。

足の裏からの情報量がすごい。

特に山道を歩く時ですが、足の裏から伝わるデコボコが常に脳を刺激し続ける。

これだけでかなり脳と身体が活性化されてる。

山下さんは「靴はギプスみたいなもの」だと言ってましたね。

靴によって足の指を固めてしまい、外部からの刺激を極力無くしてしまった僕たち。

足の裏と足の指を使うとこういう感覚になるんだとびっくりです。

イベントの中でも話題になりましたが「足の指を使って歩く」感覚は、「ギョサン」を履いている時と似ているそうです。
ワラーチはかかとにも紐があるので、歩いたり走ったりしても楽です。

トレランの人がワラーチにはまっていくの、分かります!

そして山下先生が言うには、ワラーチで大切なのは「その後の体の使い方」をちゃんと気にしながら使っていくことなんだそうです。

そりゃあ普段は使わない足の使い方をするので、体がそれに適応するまでには、いろいろ悩みも出てくるかもしれません。
こういう時に、講師の先生にちゃんと相談できると安心ですよね。

ぜひ機会があったら、山下隆宏さんのワラーチ作り講座、受けてみてください。

★森のシンガーソングライターのコンサート&山下先生のワラーチ作りイベント、あなたのそばの森で企画してみませんか?
詳細は、下記のフォームよりお問い合わせください。

http://akashi.uzura.info/mailform/

・森の中でワラーチを使う時のコツ&注意点。

さて、ここからは森林インストラクターである筆者から
森の中でワラーチを使う時のコツ&注意点です。

1.足袋靴下(五本指靴下)を持って行こう。
五本指靴下

ワラーチは、素足に近い感覚で行けるのが面白い!なので、できる限り肌をさらしていきたいところですが…

森の中にはたくさんの生き物がいます。
特に夏場は、たくさんの虫達も。

肌をさらしていると、蚊やダニやヒルに刺されてしまうこともあるでしょう。
ヤマウルシやツタウルシなど、触れると肌のかぶれる植物も生えています。

虫刺されは嫌だなあと思う人は、足袋靴下などを履いてからワラーチの方がいいでしょう。

(トレランの人は山道をさっさと走りぬけるので、裸足でもそんなに気にならないかもしれません)

ちなみにこれを書いている時は冬で、あまり虫がいないので、僕は素肌で藪の中でも走ったりします。
(気持ちいい)

僕は虫に刺されてもかぶれても、それはそれで肌が強くなるからいいなあと思っているし…

だけど、皆さんは自己責任で!

2.いろんな柔らかさを感じる場所を歩こう!
ワラーチ森歩き。

森の柔らかいところを歩くと気持ちいい!

せっかく足の裏で感じることができるのだから、

落ち葉の上、草の上、土の上などなど
森の生き物達が長い時間をかけて作ってきたいろんな柔らかさを体感してみてほしい。

木の根っこの上とか歩くの、結構好き。
ワラーチはトレッキングシューズと違って、根っこの上を歩いても木を傷めない歩き方ができるのも素敵です。

岩場などを行くと結構衝撃が来るなあ。

3.川の中を歩くとめっちゃ気持ちいい!
川の中。

ワラーチはしっかりかかとに紐がかかっているので、川の流れの中でも足から離れて行きにくく

ウォーターシューズとしてもばっちりです。

しかも水の流れを存分に足に感じながら歩いて行ける。

水の中を歩くときのコツは「水中の岩の上に乗らない」ことです。
水中の岩は苔などで滑りやすくなっています。

逆に水の中の砂地を歩くと、足の裏の感覚も面白くなっていきますよ。

真田紐も、水に濡れることでよりしっかり締まっていくようですね。

ただし、最近の川の中にはガラスの破片があったり、ヒルがいたり、危ないものもあったりします。
やはり足袋靴下などでガードするのをお勧めします。

4.藪の中には入らない(トレイル以外の場所に入り込まない)。
藪。

いかに足袋靴下を履いていていても、靴下の上からでも蚊は平気で刺してくるし
何より藪の中にはマムシヤマカガシなどの毒蛇やスズメバチがいる可能性があります。
(クロスズメバチは地面の中に巣を作る)

マムシの毒牙は、布靴くらいなら貫通して来ます。

藪で作業する人は、革製の靴やゴム長靴などで足元をガードしています。
マムシに咬まれてしまったら、命にかかわりますからね。

そしてそもそも、トレイルから外れた藪の中は管理者によって立ち入り禁止になっている場合が多いです。

くれぐれも、山の中ではちゃんと指定されたトレイルから外れない範囲で楽しんでくださいね。

5.笹薮を刈った跡などはチクチクするよ。

裸足に近い感覚なので、当然足の裏に尖ったものがダイレクトに感じます。
整備されたトレイルであれば、そんなに刺さるものはないかもしれませんが

例えば刈り払い機で笹薮を刈った跡って、森の中ではけっこう多いんですよね。
笹薮の残った根元、けっこう足の裏にチクチク感じます。

栗のイガとか、森の中には刺さるものいっぱいです。
(ほんとに突き刺さるものは少ないですが…)けっこう痛いなあと思うこともあります。

まあ、僕は森のものに刺されるのも、自分の肌が強くなるぞなんてと思って、ズカズカ行ってしまうんですが…。

心配な人はやっぱり足袋靴下の上にワラーチの方がいいかもしれません。

6.トレッキングシューズも持って行こう。

山は天候が変わりやすく、気温の上がり下がりもあります。
歩いたり走ったりしている時は足がポカポカしていても

動いていない時は、足の指は冷えてきます。

何より道に迷って遭難したら
足先の冷たさは命取りになります。

山の中を歩く時は、ちゃんとしたトレッキングシューズも持参してください。

ワラーチで森を歩くのは最高!!

森の道。

こういうことをちゃんと気にしながら森の中を行くなら、ワラーチは素晴らしい時間を提供してくれる!

足の裏で大地を感じながら歩くのはとにかく最高のひと時です!

僕は足の裏の感覚が面白すぎて、街中を歩いていても、なるべくアスファルトじゃないところを探して歩くようになっちゃいました。

皆さんもぜひ、ワラーチで森の中を歩いてみてください!

ワラーチづくりを教えてくれた山下隆宏さん

そしてイベントを企画してくれた奥多摩白丸湖グラビティのカヤック講師、後藤めぐみさん。

どうもありがとうございました!

今回はこちらのイベントでワラーチを作りました!

【東京】ワラーチを作ってカヤック&sup体験、湖の上でごろんコンサート♪@奥多摩

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