風のことを伝える日。

青森県弘前市の野草講座
&緑の中に寝転ぶコンサートでした!

この日、青森でもまれに見る強風の日。

野草を摘んできてテーブルに置いては飛んでいく、コンロに火をつけては吹き消されそうに…

みんなで板でコンロを囲ったり、飛ばないように備品を抑えたりしながら野草を学ぶという、ハードな日になりました。

そんな日でも、皆さん割と満足したと言っていただけるような、徳の高い人たちが集まりました!

風の強い日、間違いなく自然からのメッセージを伝えよということだと思い

午後からの、緑の中に寝転ぶコンサートは、大きな柳の巨木のある森の中へ。

ミゾソバの藪がまるで毛布のように沈み込み、寝転ぶ風景はとても綺麗です。

あれほど強かった風も、森の中だと届いてこない。

強風に揺れる木立を、静かな森の底で眺めながら、眠る時間となりました。

この日伝えたメッセージは、巨木のデザインそのものが、大気に影響しているお話。

巨木の幹が複雑に割れていくこと、複雑に枝分かれしていくこと、葉の一枚一枚がギザギザしていること

巨木の全てのデザインは、複雑な気流を生む役割を持つ。

デコボコの幹に当たっては風が繊細に分けられ、枝葉に当たってはまた繊細に分けられ

この世界の大気は、巨木や自然の造形物のその形によって、コントロールされている。

巨木が失われ、複雑な形が失われ、大気は単純な動きしかしなくなった。

高い木が伐られ、低い木ばかり残り
高い草が伐られ、平坦な草ばかりが残り

ビルや家などの造形物は、まっすぐなデザインのものしかなく

大気は単純な動きしか生まないようになってしまったのです。

以前も話した「巨木とクジラは似ている」というお話も含めて、この日は風について特に話し合うべき日だったように思います。

皆さん、お話を聴いてくれて、ありがとう。
僕の音楽も、野草も楽しんでくれてありがとう。

またご一緒できれば幸いです。