何でもない土地を守る。

「自然保護」というと、貴重な動植物を守るとか、絶滅危惧種がいるエリアを守るとか、そんな話ばかりだけど

僕が自然を学んで分かったことは「減って来たから保護しよう」なんてことではなくて「草木一本に至るまで、自然に生えて来たものは、地球が等しく必要としている」ということ。

身近な草木一本だって、地球には無くてはならない必需品だから、自然の生き物同士は、お互いに何をどれだけ食べるか、すごく慎重に分け合って暮らしている。

僕は、大分県臼杵市の農地と、岩手県宮古市の森を保護している。
個人で保護するにはなかなかの面積になる。
特別な生き物がいる訳じゃない、どこにでもありそうな、何でもない自然。

この大切さは、なかなか人には伝わらないかもしれない。
そして「保護」と言っても実際には様々な苦労があった。

集落の真ん中の土地の草木を生やし続けること、適度に管理して迷惑をかけないことの難しさ。

岩手の誰も訪れない土地の森に、ゴミが捨てられていくことの大変さ。

土地を利用して収益を上げてる訳ではないのに、毎年けっこうな額の固定資産税がかかること。

助成金を頼ろうとしたけど「絶滅危惧種がいない」なら、その土地を守る大義名分を立てられないので承認されない。

だけど、僕はこの土地の「本当の生物多様性」守り続けたい。
本当はこの何でもない土地の自然保護が、地球上にはもっともっとたくさん必要で、そうでなければ、気候変動の未来はますます過酷になっていく。

僕たちは、今、目の前の草木一本を伐るかどうかを本気で悩まないとならない。

もし人間が便利な技術を使って、気候危機を解決しようとすれば、表面上は解決したように見えても、どこかでバランスが崩れていて、他の生き物が虐げられ、未来の子ども達への負荷を長く長く残すことになる。

自然が自然のままの摂理とスピードで自ら元に戻ろうとするのを待つしかない。
そんな土地を、どれだけたくさん確保し、どれだけ長くを見守ることができるかにかかっている。

それだけが唯一の解決方法だと、ほとんどの人が気付いていない。

未だに、何か便利なものが発明されて、課題を一気に解決してくれるんじゃないかと夢見ている。

人間は自然を治す力を持っていない。

テクノロジーも、便利な発明も、自然を絶対に救うことはできない。

自然を元に戻せるのは自然そのものの力だけ。

だから僕は「どうぶつのすみかプロジェクト」を立ち上げているのです。

まだ少ない面積の土地の自然保護から。
そして、もっとたくさんの土地の自然保護させてほしい。

どうぶつのすみかプロジェクトは、野草も学べるし、音楽や旅の様子も楽しめるプロジェクトになっている。

だけど本質は、生き物のための土地を「ただ永く見守る」ためのプロジェクト。

ただ見守るだけのことが、とても難しい現代に向けて、このプロジェクトを発信し続けたい。

仲間になって、一緒に見守ってくれる人、募集中です。

そして、同じ様に自然保護させてくださる、何でもない土地を募集しています。

そして、一緒にこのプロジェクトで音楽を発信しながら活動してくれるミュージシャンも募集中です!

皆さん、よろしくお願いいたします!

★どうぶつのすみかプロジェクト