【演奏動画あり】無数のツルハシの跡を。レポート「笏谷石見学&ごろんコンサート」@福井県福井市

坑道1

僕らが子どもの頃から憧れていた謎の洞窟、笏谷石の採石場。

笏谷石を知っていますか?

笏谷石は、福井県福井市足羽山の笏谷付近を中心に産出する火山礫凝灰岩
なんと、水に濡れると深い青に変わる為、1500年前の古墳時代から、築城ラッシュの江戸時代まで様々な用途で使われてきました。

あの北の庄城福井城、そして九十九橋の橋脚など城下町の建設にも大量の笏谷石が使わています。

やわらかい、きめが細い、加工しやすい、火に強い、色が美しいなどの長所を持っていて、現在では、墓石、神社の玉垣、敷石などに最も多く利用され、昔は石垣、火鉢、灯ろうなどにも利用されています。

そんな笏谷石の採石場は、僕の子どもの頃には近所にいくつも口を開けていた。
「謎の洞窟」のようで、探検したくて堪らない場所だったのです。

でも「落盤があって危険」「一度入ったら迷い込んで出られない」など、いろんな噂があって、僕も中に入る勇気はありませんでした。

今回は、主催してくださった南景子さんの情熱により、採石場の見学や、歴史のある苔庭「丹厳洞」でのごろんコンサートが実現しましたので、レポートさせていただきます。

笏谷石の坑道「七ツ尾坑道」入り口にて。
坑道2

石切り職人さんからお話を聞きます。
なんとこの長方立方体の石を、ツルハシやこのクサビのようなものを打ち込んで、切り抜いていくのです。
坑道3

坑道に入る前に

「必ず案内人の通ったルートをそのまま歩くこと。他のルートに勝手に行くと落盤の恐れもあります」

「どこかに落ちてしまうと、救出隊にも探せなくなってしまうこともあります」

という注意を受けました。

子どもの頃からの噂は本当だった。

いよいよ坑道内へ。
坑道4

ところどころから、水が滴っています。
坑道5

あんな高いところに穴が開いています。
坑道6

実はこの坑道は、高層から低い下層へ向かって掘っていったんだそうです。
上で、良い笏谷石の層にぶち当たると、そこから石を切り出しながら、下へ下へと掘り下げて行きます。

つまりあの高いところにある穴のところが、このフロアを切り出し始めた場所。

この高さを人の手で、石を一つ一つ切り出して掘ってきたんだと思うと、身震いがします。

一つの石を切り出すのに、ツルハシを打ち込むこと600回。
そうして切り出して行った跡がこの模様です。

無数のツルハシの跡。

坑道7

この大空間が、全て手掘りで作られたことの驚異!!

坑道8

昔の石切り職人が、どんなに大変な仕事だったか、この絶景を見て実感しました。

石を運び出すトロッコの線路?
坑道8

坑道10

地下水が溜まって、これより下には行けない。
この下に数十メートルも掘り下げた坑道が続いている。
坑道11

昔は石を切り出す職人の他に、こういう地下水をバケツでくみ出す人や、石屑を掃いて運び出す人もいたんですよね。
資料によると、朝8時から坑道に入って、夕方5時までここで働いたそうです。
太陽の光をほとんど浴びないまま、一日が終わる…。

足羽山は実はほとんどがこの笏谷石を中心とした岩板で出来ていて

地表の土壌の層は薄い。
土壌が流れ出すと、岩山のようになってしまうんだそうです。

そしてその地下にこれほどの大空間が広がっているなんて!

子どもの頃からの憧れの坑道に入れたことも嬉しかったのですが、何より無数のツルハシの跡による大空間が驚異的でした。
福井の子ども達は学校でこういう文化を学ぶ機会がないのかな。

ご案内をいただいた、吉澤先生、関係者の皆さん、どうもありがとうございました!

この後は、美しい苔庭「丹厳洞」に移動。
丹厳洞1

丹厳洞2

丹厳洞3

ついこの間、伐られてしまった樹齢800年のケヤキ
とんでもなく大きな切り株です。
これが立っていたらどんな姿をしていたんだろう。じっくり見てみたかった。
丹厳洞4

ここでキャンピングカーの旅をスライドショーで映しながらのアコースティックコンサートを聴いていただきました!
旅の話ライブ。

最後は、丹厳洞の木々を感じる為に、寝転んで聴くごろんコンサートも。
丹厳洞5

歴史上の人物や、高名な書家、画家も訪れたと言う由緒ある丹厳洞で、寝転んで歌を聴いたのはおそらく僕らが初めてではないでしょうか。
ありがとうございました!

自然の音と癒しの歌「パイオニアソング」福井県福井市丹厳洞 森のシンガーソングライター証

ご参加いただいた皆さん、どうもありがとうございました!

企画してくださった、南景子さん、丹厳洞の皆さん、ありがとうございました!

次回のコンサートはコチラ!
あなたが森と繋がる自然体験コンサート!

【東京】1/21(日)食べられる野草を知る 七草交流会&寝ころんで聴くごろんコンサート@稲城市

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証の音楽はこちらから聞いてみてください。「パイオニアソング」

森の生き方を知ると、あなたの生き方が変わる。ごろんコンサートのご依頼を受け付けております。1本の木があれば、深い自然を歌と共に感じられます。自然体験団体、森のようちえん、子育て支援、福祉施設様などの、体験内容や料金も応相談!

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【森のシンガーソングライター証(あかし)プロフィール】

森の中で歌を聴くと、分かることがある。

「森と歌を繋ぐ専門家」として、日本全国の森で、森の歌ライブを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、森の生き方から学ぶ人の暮らし方、生き方を学ぶ「ごろんコンサート」が好評。

クラウドファンディング「【日本初】森と音楽の専門家の大挑戦プロジェクト!失われる森を守るためキャンピングカー生活で全国をまわる!」を達成率132%で達成し、手に入れたキャンピングカー「ココニクル号」で、定住しない生活をしながら、現在日本全国の旅をしています。

森の中で感性のアンテナを開く方法や
知識を想像力に変える方法
定住しない生き方から学べる意識の変化など

自然解説や音楽によって、毎日の生活に役立つの森から得られる人の在り方を広めています。

本名 山田証。福井県出身。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。

2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。ミュージシャンとしては初の二度の受賞を達成する。

国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。

森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)

森の歌会 vol.19 あの山に登ろう

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