マクロから見る自然とミクロから見る自然。レポート「ごろんコンサートくじゅう高原」
3月の久住高原は、まだ肌寒さと風のダイナミックさを感じる季節。
それでも、美しいこの風景に惹かれた大人達と子ども達。
今回は、九州のみならず、遠く東京からや、福井県から、いろんな方が参加してくださいました。
寝転びながら森を学ぶ「ごろんコンサート」始まりました!
僕たちがいるのはこの辺り。
ちょうど阿蘇山から続くカルデラ高原が、九重連山に続く辺りにいます。
まずは高原の風景を眺めながら、1曲歌を聴いてみます。
こちらは別の場所で見た、久住高原の風景。
火山地形はなんて美しい風景を作りあげるんだろう。
今度はその牧草地に入ってみて、演奏を聴いてみます。
散策路途中にて。
絶景の中で風を受けながら聴く音楽。
牧草地には様々な動物も入ってきます。
シカやイノシシの痕跡の他に、たぶんこちらはイタチかテンの足跡。
牧草地から九重山のふもとの森へ。
辿り着いたのは、アセビの木がトンネルを作っている不思議な森でした。
僕達がいた森は九重連山のふもとの森です。
九重連山ではつい数年前に硫黄山の噴火があり、はるか向こうの阿蘇山では常に噴火を繰り返しています。
火山灰が降り積もってできた森では、生えている木も他とは違っていて、低木のアセビ、高木のクヌギ、カシワ、ミズナラと行った種類が、それほど大きくならずに生えています。
ここでは樹木は大きく育てる環境にないのかもしれません。
岩場の多い土壌で、厳しい栄養環境なのかもしれないし、数百年もの樹齢の木は、噴火が起こると火山灰が降り積もるので生き残れないのかもしれません。
でも、この地形だからこそできる美しい風景なのです。
大山火山系とは?
調べていくと、ある古い資料に記載されていた言葉。
山口県の大山から、瀬戸内海の姫島、大分の両子山、九重連山から阿蘇山、そして雲仙まで。
地図にあるこの帯の部分が、ひとつながりの連動した火山帯なんだそうです。
古代では、瀬戸内海と有明海は繋がっていて、この帯の部分は海だった!
そして、海底火山の噴火により隆起して出来上がった大地に、今我々がいるんだそうです。
今も生きている火山の上に暮らしている。
調べていくと、阿蘇山や九重連山ではきちんとしたハザードマップも公開されています。
日本は災害の国?
南北に細長く、標高がめまぐるしく変わる。
大陸からと、太平洋からやってくる巨大な気団(空気の塊)の間に位置する為、台風の通り道となる。
プレートの境目にも位置するので、地震や噴火も起こりやすい。
日本ほど、自然の厳しさを感じる国は他にあるでしょうか。
でも日本人の文化は昔から、災害をネガティブには捉えていない。
災害が起こるくらい厳しい土地だからこそ、他では見られない美しい風景が見られる。
いつ何が起こるか分からない土地だからこそ、侘びや寂びの刹那の文化が生まれる。
災害は起こるものだと、最初から分かっていて、僕たちはこの日本で美しい文化を繋いできた。
災害をポジティブに捉えて、共に生きてきたのではないかと思います。
そんな話を皆さんとしながら、火山のふもとの森で、寝ころんで歌を聴いてみました。
さて、ベースキャンプである「ボイボイキャンプ場」に戻ってからは
今度はSaoriさんとRanaさんによる、命のお話と歌が始まります。
Saoriさんからは、紙芝居により「ソマチッド」のお話。
ソマチッドとは?
紙芝居の内容をSaoriさんがブログにアップしてくださってたのでリンクします。
http://ameblo.jp/si-rabei/entry-12263698461.html?frm_id=v.jpameblo&device_id=3cb5f64bd8a443dcba1ea8e2120f008c
http://ameblo.jp/si-rabei/entry-12257083358.html
実証できない範囲のことが、働きかけること。
僕がすごいと思ったのは、元素レベルの生命体が、人の意識に呼応して物理現象に影響を与えているということ。
これはこのレポートでは説明しきれないので、もし気になる人は調べてみて下さい。
個人的には、人の意識と物理現象の関係を解明する量子力学の疑問点を解消する、非常に面白い説だなあと。
このソマチッドは、振動に反応して、人の体や意識に影響を与える。
振動=音楽
今度は、クリスタルボウルとRanaさんの歌でそれを実感してみます。
寝転がって聴いてみます。
クリスタルボウルを会場のいろんなところから聞こえてきます。
Ranaさんの歌は、その場で感じた「言葉にならない音」を歌にして歌っています。
遠くから
近くから
空から
地面から
音が振動になって、体にしみこんでいきます。
マクロからとミクロから自然を学ぶこととは?
さて、僕は森林インストラクターです。
皆さんを森にご案内する時によく行う手法は
森の全体像をみんなで眺めることから始める。
今から行く森を遠くからみんなで観察して、環境の話や地球の話と言った、マクロな視点の話をします。
それから森の中に入って行き、今度は
どんな風に樹木が生えているか。
どんな風に葉が付いているか。
どんな生き物の痕跡があるか。
そんなミクロな視点からへの話に移っていきます。
そして、森の中に寝転んでみて、実際自分の体や心に変化を求めていく。
マクロから、ミクロへ。
一方、Ranaさんが行ったソマチッドの話は、自然を元素レベルのミクロから考えていくもの。
そして、クリスタルボウルで身体の響きを感じていくのも、素粒子などが波動や振動によって活動するので、それを体験するもの。
その後、実際自分の体や心に何が起こったかを確かめていく。
ミクロから、マクロへ。
ざっくりと言ってしまうと、今回の体験は
環境教育(マクロからミクロへ考える)
素粒子と振動(ミクロからマクロへ考える)
この二つのジャンルが交互に行われた訳です。
そして、その二つのジャンルが、森や人に対してどんな風にアプローチしているのか、分かったような気がしています。
ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました!
また、場所を提供いただいた「ボイボイキャンプ場」の皆さん、ありがとうございました!
この記事の素晴らしい写真は、yoocoさん撮影!
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「森と歌を繋ぐ専門家」として、日本全国の森で、森の歌ライブを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、森の生き方から学ぶ人の暮らし方、生き方を学ぶ「ごろんコンサート」が好評。
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本名 山田証。福井県出身。東京都多摩市本拠。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。
2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。ミュージシャンとしては初の二度の受賞を達成する。
国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。
森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)