森の作曲から森の演劇まで。クリエイティブなキャンプをしよう。レポート「森フェス前夜祭ミュージックキャンプ」
「何かを作ろう」と思った瞬間に、アーティストになる。
何かを創作する時、自分といつもとは違う環境に置いてみる。
森の中は外界から隔離され、精神を研ぎ澄ませるのに最適で、この日、僕たちは素晴らしいものを作った。
自然を楽しむ、自然を学ぶ、それ以上に「これを作った」と喜べるのは、達成感がある。
さて、何を作ったのかというと、なんと「新曲」や「自然体験プログラム」なのです。
歌を作る時も、何を作る時も「その時出てくるもの」を見つめる作業。
その瞬間、すごいものを作ろう!と思っても、なかなか出てこないものです。
世に言う名曲や名アイディアは「神から降りてきたもの」。僕らがいくら頭をひねっても、そのタイミングにならないと出てくるものではないのです。
それよりも、そこで自分から何が出てくるんだろう?と観察してみる方が面白い。
「なんだこんなものか」と思うものでも、その時出てきたものは、その時の正直な自分を表わしており、その時しか絶対に出てこないものだから。
そしてクリエイティブな時間は、短い方がいい。
僕たちはこのキャンプで、ずいぶん楽しんだけど、実際に作っている時間はほんの少しの時間です。
良いものこそ、短い時間で出てくる。
後は自分が気に入るか気に入らないか。
アーティストから一般人から子どもまで、いろんな人が参加した
5/28(土)~29(日)の「森フェス前夜祭ミュージックキャンプ」の様子をレポートします。
僕たちが作るのは、5/29(日)に行わる「いなぎ森フェス2016」の中で、お客様に披露する為の、自然体験プログラム。
前日にアーティストなどが集まってキャンプして、翌日行うプログラムを一緒に考えるという、無茶だけど面白い企画です。
例えば、新曲を作って披露する人、自然ガイドのネタを考える人、森の演劇をどんな風に組み込んでみるか、歌は自然ガイドのどこに使ったらよいか。
そんなことを相談しながら、キャンプを楽しみました。
食事もテントもみんなで作ります。
まずは体験から。森のシンガーソングライター証が、キャンプ参加者に自然ガイドをして歩きました。
いつもの「木と仲良くなる時間」木に触れながら歌を聴きます。
それからグループを組んで「創作」の時間です。
作詞作曲をする人、自然ガイドをする人、劇の観点からやってみたいプログラムを模索する人。
唯一の子ども参加者Aくんは、なんとキノコに夢中。
なんと、そこら中に生える面白い形のキノコに、それぞれ名前を付けて、観察して、それを歌にしていきました!
いろんなものが、創作のヒントになる。
夜には、焚き火で交流会!
練習も兼ねて、森の演劇も披露しました。
そしてこの後は秘密のナイトウォークへ…。
これは参加した人だけのお楽しみ。
そして、いよいよ翌日はお客様相手のプログラム実行です。
まずは森のシンガーソングライター証が、森の風景を見てもらいながらのライブ。
ギタリストのじょにぃさんは、なんと森の風景をギターソロで作曲してくださいました!
シンガーソングライターの木幡光さんは、森で作った新曲を披露してくださいました!
もちろん、森のシンガーソングライター証の「森に寝転んで聴く」歌も。
劇作家の阿藤智恵さんは、創造力を使った森のプログラムを披露。
女優の三浦千枝さんは、和太鼓のスキルを活かして、大人も子供も、森を太鼓にしてしまうプログラムを。
そして森のガイド。
自然観察指導員の荻窪奈緒さんの熱い思いのこもったインタープリテーション。
そして森の演劇。脚本は阿藤智恵さん、出演は三浦千枝さんと証。
なんとこの演劇、お客様を舞台に上げて、植物や動物になりきって演じるというすごいもの。
今回出演していただいたお客様たち。
お客様も楽しめたのではないでしょうか。
これだけのプログラムを、前日に考え、見事に当日やってのけた皆様に拍手です。
そして、観に来ていただいたお客様、本当にありがとうございました。
このキャンプにご協力いただいた、いなぎ森フェス2016実行委員の皆様、里山Pみなみの皆様、本当にありがとうございました。
最後に、キャンプ参加者のAくん。
当日にははしゃぎすぎて、お休みです。
さあ、次回の気になる森の歌会は
【山梨】野生のシカとシラカバの地★7/16(土)〜17(日)「森の歌会 清里キャンプ」@北杜市
【森のシンガーソングライター証(あかし)プロフィール】
森の中で、歌を聴こう。
「森と歌を繋ぐ専門家」として、日本全国の森で、森の歌ライブを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、森の生き方から学ぶ人の生き方を、音楽と共にお届けします。
本名 山田証。東京都多摩市在住。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。
2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。ミュージシャンとしては初の二度の受賞を達成する。
国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。
森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)
証の音楽はこちらから聞いてみてください。「パイオニアソング」