忘れられた御神木を訪ねて。大分県中津市山国の巨木「白うなぎさん」。

祠に参る。

人に忘れられつつある御神木「白うなぎさん」

大分県中津市山国は、日本三大奇勝のひとつ耶馬渓青の洞門など素晴らしい観光資源にあふれています。

そんな名所に隠れて、山国には古代から受け継がれてきた様々な伝承を残す御神木があるのです。

ある御神木が、この牧場の奥にあるというので、連れて行っていただきました。

今回、ご案内をしていただいたのはこの牧場で小さい時から過ごし、この場所の自然を愛してやまない愛光みそらさん。

思い出の牧場で、ずっと関わってきた御神木だそうです。

森へ。

牧場では、たくさんの黒毛和牛がいましたよ。
まだ仔牛くらいの子もいて、とにかくかわいい!!
とってもひとなつっこい牛さん達でした。

牧場。

仔牛。

牛と。

年老いたウメの木。
幹がコケやノキシノブで覆われているのは、この辺りが霧が出やすい証拠でもある。
ウメの木。

ヒサカキの花が全盛期!
そこらじゅうに匂いを振りまいている。
ヒサカキの花。

こんな笹薮になってしまったけど、かつてここには民家があった。
だけど、過疎化により誰も住まなくなった土地はこうして笹が覆い尽くしてしまった。
笹薮。

そんな自然が支配つつある、かつての集落。
その奥に、その御神木はありました。

祠に参る。

さっそく持ってきたお線香を祠に捧げるみそらさん。

この集落がなくなってからは、ほとんどここに訪れる人もおらず、祠もご神木自体も、自然に呑み込まれようとしています。

御神木。

御神木2

参拝。

この御神木、「白うなぎさん」と呼ばれていたそうです。

「うなぎ」と言えば、大分県由布市にある「宇奈岐日女神社(うなぎひめじんじゃ)」と関係があるのかもしれない。

宇奈岐日女神社(うなぎひめじんじゃ)

宇奈岐日女(うなぎひめ)は、かつて湖だった由布院を今のような盆地に変えた女神様。

「うなぐ」とは勾玉などの首飾りを意味するとし、こういった呪具を身につけた女首長の巫女が神に転じたと推測されている。一方、「ウナギ(鰻)」に由来するとする説もある。

(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%A5%88%E5%B2%90%E6%97%A5%E5%A5%B3%E7%A5%9E%E7%A4%BE)

湯布院の湖を、岸を割って水を流したという伝承通り、この「白うなぎさん」にもこの地に水を導いたという伝説が残るそうです。

「白うなぎさん」の足元には、確かに澄んだ水が豊かに流れていました。

水の流れ。

御神木の周りには、タラノキやハリギリ、ノイバラと言ったパイオニア植物が新たな森を作ろうとしている。
藪。

人と御神木の関わり。

人は、木を通して自然の偉大さを知る。

人は昔から山からたくさんの恵みを得て来ました。
だからこそ、山の資源を取りつくさないよう、他の生き物達と共存できるよう

神様に対しての畏怖の心で、人の欲望を自制して来たんですね。

そのシンボルのように立っているのが、数百年もその地に生きるご御神木達です。

巨大な木を敬い、参拝と言うコミュニケーションをすることで

自然全体への畏怖と敬意を忘れないようにしていたんですね。

この「白うなぎさん」も、人と自然の繋ぎ役だったんです。

人は御神木を通して、自然と話し

自然は御神木を通して、人に接する。

人知れず自然に呑まれていく「白うなぎさん」には、役割がある。

ここに人が訪れて、人と自然が対話する為の場所。

だからこそ、この場所にもっと人が訪れてほしいと思います。

この場所になぜ御神木があるのか、自然と人はどうやって付き合って行ったらいいのか

それを話す為の場所が、ここなのです。

愛光みそらさんと、イベントをさせていただくことになりました。

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皆さん、一緒に「白うなぎさん」に会いに行きませんか?

そして、御神木と音楽で対話する時間を!

ご案内いただいた愛光みそらさん、どうもありがとうございました!

※ この記事のいくつかの素晴らしい写真は、押出しフォトグラファーの井之上淳子さんに撮影していただいております。

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森の中で感性のアンテナを開く方法や
知識を想像力に変える方法
定住しない生き方から学べる意識の変化など

自然解説や音楽によって、毎日の生活に役立つの森から得られる知識などを広めています。

本名 山田証。福井県出身。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。

2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。

国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。

森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)

森の歌会 vol.19 あの山に登ろう

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