今日の樹木vol.6「イチョウ」。まるで巨大な城のような木。

まるで要塞のよう。

樹齢700年、天然記念物「法龍寺のイチョウ」です。

 正和元年(1312)、本願寺第三世の覚如上人が如信上人の十三回忌の法要を修した折に植えたと伝えられています。
(http://www.daigo-bunkaisan.jp/page/page000061.html)

このイチョウはすごい。

初めて見た時には、城か要塞のように感じました。

木が歳を経ると、いろんな生き物の住みかとなり、森の苗床としてまるで妖精でも住んでいそうなイメージになるのですが、イチョウはちょっと違います。

700年生きたイチョウの、この厳めしさ、荒々しさ。

やはりお城か要塞のように感じます。

実は僕がイチョウを好きなのは、こういうところにあるのです。

葉っぱは扇形であんなにスタイリッシュなのに、幹肌は武骨なオヤジのようにゴツゴツしている。
イチョウはこのギャップが素敵だなあといつも思います。

そしてその武骨さは、歳を経るごとに増していくんだと、法龍寺のイチョウを見て感じました。

イチョウ1
イチョウ2
イチョウ3
イチョウ4
イチョウ5

さて、我々の街では、どこにでも見られるイチョウですが

実は絶滅危惧種です。

どうしてかと言うと、全植物の中で、イチョウの仲間はこの一種しか残っていないからです。

繁殖力が強く人為的に広く栽培・植樹されているが、現存する唯一のイチョウ綱であり、生きている化石としてレッドリストの絶滅危惧IB類に指定されている。

イチョウ科の植物は中生代から新生代にかけて世界的に繁栄し、世界各地(日本では山口県や北海道)で化石が出土しているが、氷河期にほぼ絶滅し、イチョウは唯一現存する種。

(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6)

イチョウは太古から生き残った、孤独な種なのです。

そう考えると、この葉っぱの形も、ずいぶん他とは違います。
イチョウの葉。

イチョウの名前は葉が、鴨の水掻きのある足に似ているから。
中国名の鴨脚の、宋代の音「イーチャオ」が訛ったとされる。
(http://www.geocities.jp/greensv88/jumoku-zz-ichou.htm)

この葉は、一見広葉樹に見えますが、実は特殊な針葉樹に当たるそうです。

扇形に開いた葉脈が並んで構成され、現代の広葉のように、主脈、側脈などに分かれてはいない。

針葉樹のように固く肉厚なので、動物に食べられにくく、なおかつ広がっているので光合成にも有利。

古代の特殊な生き残り戦術です。

さて、歳を経たイチョウにはこういうものが見られます。

乳イチョウを知っていますか?

乳イチョウ

根の張り具合によっては枝から円錐形の突起(気根、乳と呼ばれる)が垂れ下がる。これは乳イチョウと呼ばれ、安産・子育ての信仰対象(鬼子母神など)とされる。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6)

これは日比谷公園の大イチョウにもありましたね。
歳を経ると(ここまで要塞のように幹が発達すれば)(多くの細胞は死んで木質化している訳ですが)細胞に空気が行き渡らず、このような気根が必要になるではないでしょうか。

イチョウの銀杏はなぜあんなに臭いを放つのか。

11月頃に種子に熟成する。被(果肉)は軟化しカルボン酸類特有の臭気を発する。

熟すと肉質化した外皮が異臭を放つ。異臭の主成分は酪酸とヘプタン酸である。異臭によりニホンザル、ネズミなどの動物は食べようとしないが、アライグマのように平気で食べるものもいる。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6)

やはりこれは、他の動物に食べられない為の工夫なんですね。
では、どうやって種子散布を行うのかというと

有毒の外種皮が無くなった後、動物による貯食型散布が考えらる。ネズミやタヌキ、カラスなどが食べるようだ。
(http://www.geocities.jp/greensv88/jumoku-zz-ichou.htm)

「臭い内は食べるな」ということですね。
外種皮が無くなってからの方が良いのでしょうか。
いずれにせよ「貯蓄型散布」というのは、動物の巣に長い間放っておかれて、忘れたころに発芽するということですから、すぐに発芽のタイミングを狙っている訳ではないのですね。

どの動物に採ってほしいかという選択の為の外種皮戦略なのかもしれません。

いずれにせよ、一属一種、古代から生き残るイチョウは、まだ謎の部分が多いようです。

それにしても、古代の種なのに、現代の気候でもこれだけ元気に育つ。

不思議な木だと思います。

「イチョウ」基本情報。

裸子植物門イチョウ綱イチョウ目イチョウ科イチョウ属。
絶滅危惧IB類。

ぎんなんの収穫を目的とした栽培品種があり、大粒晩生の藤九郎、大粒中生の久寿(久治)、大粒早生の喜平、中粒早生の金兵衛、中粒中生の栄神などが主なものとして挙げられる。

生長が早くて木目と肌がキレイで加工しやすいので、将棋の盤や駒、鉢、お盆、まな板、仏具、彫刻、細工物、床板など様々な形で利用されます。植物学的には独特の特長がある樹ですが、材質はマツやスギに似ており、木材としては針葉樹材として扱われます。
(http://www.yasashi.info/i_00009.htm)

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【森のシンガーソングライター証(あかし)プロフィール】

森の中で、歌を聴こう。

「森と歌を繋ぐ専門家」として、日本全国の森で、森の歌ライブを展開しています。
森の景色、森の音、焚き火、ナイトウォークなど、様々な自然体験と共に、森の生き方から学ぶ人の生き方を説く「森の歌会」が好評。

クラウドファンディング「【日本初】森と音楽の専門家の大挑戦プロジェクト!失われる森を守るためキャンピングカー生活で全国をまわる!」を達成率132%で達成し、手に入れたキャンピングカー「ココニクル号」で、定住しない生活をしながら、現在日本全国の旅をしています。

本名 山田証。福井県出身。東京都多摩市本拠。シンガーソングライターとしても活動の一方、自然科学にも興味を持ち、林業、造園業、環境教育、インタープリテーションの手法を学ぶ。

2008年「エデン風景」がFM福井主催、福井ホームタウンソングコンテストでグランプリを受賞。
2010年「雨粒ノック」が、エコジャパンカップカルチャー部門エコミュージックにてCMディレクター中島信也氏による「中島賞」を受賞。
2014年 「地球ワット」が、同コンテストにてグランプリを受賞。ミュージシャンとしては初の二度の受賞を達成する。

国土緑化推進機構の機関紙「ぐりーん・もあ 2015 vol.70 夏号」にも登場。

森林インストラクター(全国森林レクリエーション協会)

森の歌会 vol.19 あの山に登ろう

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